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※HEATHKIT真空管設定データの販売始めました。詳細はこのページの最後で。
TC-2 ヤフオク出品中です。オークションやってない方は直接お問い合わせください

HEATHKIT TC シリーズ

アメリカHeath社の真空管試験機キット。ヤフオクの落札相場はTC-2だと2.5万〜3.5万程度です(2006年現在)。
真空管試験機にはTV-7やHickok600AのようなGm測定タイプ(※1)とこのTC-2のようなエミッション測定タイプがあります。
エミッション測定タイプは簡易型といわれ、プレートとグリッドを結び二極管動作させ、流れる電流から真空管の良否を判定します。


TC-2(初期型?)
パネル・つまみのデザインがTC-1と同じ。
TC-1との違いは多分チャート窓のライトだけ。

エミッション測定タイプは正確ではないと書かれているHPもあり、実際Gm測定タイプに比べそのことは否定は出来ないですが、個人が使う分にはこれで十分に役立ってくれます。1950年代から60年代にかけて同タイプの試験機が各社から販売され、テレビやラジオ修理の現場で使われていたのですから使えないわけがありません。

それにGm測定型は非常に高価ですし、ヤフオクなどの個人出品物は現状渡しのノークレームノーリターンが多いので厄介です。海外のオークションなどで買うともっと精度が怪しいのですが、向こうの連中は電源が入ってメーターさえ動けば平気で「Perfect!! Working condition!!」とか「Excellent!!」とか商品説明に書いてきます。アメリカ人はヤフオク以上に信用できません。国内で買うよりも安いんですが、ちゃんと動くものとなると自己責任ということになります。私もハズレをつかんだことがあります。

Heathkitのこのシリーズではほとんどの真空管を30Vでチェックしています。
他のメーカーではもっと高い電圧でテストする真空管試験機(※2)もありそちらの方が精度が高そうなんですが、一概にはそうは言えないようです。このあたりは海外のHPとか洋書で解説されているのですが、自分の英語力ではなんとも・・・。

そもそも定番のTV-7でさえ実際の使用環境とはかなり異なる条件でテストしてるわけですから、真空管試験機なんて所詮は「目安」です。アンプやラジオに挿してちゃんと動くのがいい真空管、動かないのが悪い真空管です。極論を言えば真空管試験機なんて不要なんです。


まあ、それでも試験機が欲しくなってしまうのがマニアというものなんですが(笑)。

TC-2はキットで販売されたものなのでマニュアルさえあれば実際にどの配線がどの部品とつながっているかも一目瞭然、コンパクトで回路はシンプル、調整箇所も一切なしというアマチュアに優しい機械です。デザインとしてはコンパクトになったTC-3の方が好きなんですが、TC-1,2の方が中身がいじりやすいです。
このシリーズは初代のTC-1(1949年)から最後のIT-3117(1977年)まで基本回路が一緒のためデータの使い回しが出来るのも長所のひとつです。ネット上にテスト用データが結構あるので他のメーカーの同様の機種に比べてかなり多種の真空管をチェックできます。

販売から半世紀も経っていますので、試験回路の抵抗はけっこう狂っていますし、セレン式の整流器もたまにへたっています。入手したらとりあえずTYPEスイッチ周りの抵抗値がおかしくないかチェックした方がいいです。面倒でなければセレン式整流器もシリコンダイオードに交換したいところです。ダイオードに交換する場合、単純にセレン式整流器と置き換えるだけだとダメで一部の抵抗を調整する必要があります。

主な劣化パターンは以下のとおり。
 抵抗・・・けっこう狂っています。要交換。
 整流器・・・たいてい大丈夫。必要に応じて交換
 メーター・・・壊れていたら適当な電流計か電圧計に交換。デジタル電圧計が安くてオススメ。
 メーターパネル・・・曇りはコンパウンドやピカールで軽く磨くとクリアーに。
 テストスイッチ接触不良・・・バネ部分にCRCを一吹き。


こちらもTC-2。
パネルの色とつまみが変わっただけで中身は全部一緒。


TC-3
4つのST管ソケットの中央にあったソケットを削除。
基本構成はTC-1,2と同じですが、グリッドリークもテストできるようになりました。
(ただしグリッドリークテストの信頼性はイマイチらしいです)


IT-21
ソケットが増えて12ピンソケット対応になりました。
対応ピン数が9→12に増えたので下段レバーも3つ増えています。
後継機のIT-17もツマミのデザインと色が違うくらいで中身は一緒

使い方はかんたんで、設定チャートに従ってそれそれのつまみやレバーをセットするだけです。適当にヒーターの温まった頃合を見計らって測定スイッチを押し下げればメーターの針が左右どちらかに動いてGOOD/BADを判定してくれます。
本来の使用目的とは異なりますが、ヒーターの電圧設定が複数ありますので新品の真空管のエージングにも使えます。

もしこれを自分で作るとすると、
電源トランス:6000円、メーター:3000円、電源電圧調整用半固定抵抗:3000円、その他各種スイッチにソケット代も合わせ、材料費で合計2万円弱といったところでしょうか。トランスは電圧設定を細かく注文できますし、他のパーツも特別なものは一切ないのですべて入手可能でしょう。
あとはシャーシ加工と半田付けの根気だけですね。回路はシンプルですが、ソケットやスイッチが沢山あるので半田付けする場所は結構多いです。部品配置をオリジナルに準じれば配線を考える必要はないですが、材料費+1万円ちょっとでヤフオクで買えるならヤフオクでいいかなぁという感じもします。
ヒーター電圧を5,6,12Vあたりに限定し、ガス管測定などの不要そうな機能を削れば1万円くらいでもつくれそうです。

回路図を含むマニュアルや真空管データはネットで探すと入手可能です。



(※1)
Gm測定タイプ
エミッション測定タイプより本格的な試験機。信頼性は高いですが値段も高いです。発売当時の価格で比較するとエミッション測定タイプの3倍以上のものが大半であることからも違いを理解してもらえると思います。
製造から半世紀近く経っているものが多いため調整は必須なのですが、エミッション測定タイプに比べると構造も複雑なため単純に抵抗を交換すればOKとはいかないところが難点といえば難点。

・TV-7シリーズ
 米軍仕様の定番中の定番。TV-7/UからTV-7D/Uまであり、2代目のTV-7A/U以降から内部に半固定抵抗が多用され調整がしやすくなっています。メーターはGmを直接表示しないのでGmを知りたい場合は換算が必要。米軍のマニュアルが海外のサイトに結構アップされているので資料の入手は容易です。軍用なので内部のロータリースイッチなどに丈夫な部品が使われています。日本語の解説ページも結構あります。

・I-177シリーズ
 TV-7より前に米軍で使われていたもの。古い試験機ですのでMT9pinソケットがなく、現在ではあまり実用的とはいえません。

・Hickok 600, 6000シリーズ
 TV-7にレイアウトもよく似た民生機。メーターでGmが直読みでき、本体にロールチャートを内蔵しているのでTV-7より使い勝手は良いです。ただしTV-7とちがって修理・調整マニュアルが出回っていませんので未調整のものを入手すると大変です。


(※2)
SencoreのMighty MyteやEicoの666シリーズなど。
前者は過去に4台入手して2台がロータリースイッチ破損。独自の接点タイプのため代替品も見つからず、家のジャンク箱で眠ってます。いずれトランスとスイッチつまみくらいは再利用できるでしょう(泣)。後者は気になっているものの設定チャートが誤植だらけという話を聞いたため未入手。Jacksonの648あたりも欲しいなあ。

Heathkit TC-1,2,3、IT-17,21用チャート販売について

Heathkitのエミッションチェッカー用チャートをPDFファイル化したものを販売します。
IT-17,21用チャートですが、TC-1,2,3も内部構造は全く一緒ですのでデータはほぼそのまま使用可能です。
※トッププレートの真空管については対応レバーが異なります。

サンプル(328k byte)
販売版は表紙込52ページ、ファイルサイズ5.2MBです。PDFファイルのメール添付で1,500円です。
お支払い方法はamazonギフト券、イーバンク振込等でお願いします。
購入をご希望の方は「メール」から購入希望の旨をご連絡ください。折り返し詳細についてご連絡いたします。
決済手数料がかかりますが、アメロードからも購入可能です(paypal、Google wallet、web money等対応)。

TC−3の英文マニュアルPDF版もあります。こちらも1,500円でお譲りします。アメロードからも購入可能です。

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