東栄変成器のトランス2段重ね
手作りの会の定番ともいえる東栄トランスの2段重ねですが、どうも周波数特性がよくありません。
私が初めて作ったアンプは6BM8超三の2万円アンプでホームページの解説通りそのまま作ったのですがなんだか高域が出ていない感じがします。周波数特性をはかってみるとやっぱり高域が全然出ていません。10KHz手前からダラ下がりです。
当時は真空管アンプのことなど全然分からなかったし、安いトランスなので「こんなものなのだろう」と気にしていなかったのですが、
spiceの使い方をちょっと覚えたのであらためて2段重ねの特性について検討してみることにしました。
検証
テストに用いた回路はこんな感じです。一次側に信号、二次側に抵抗を入れて抵抗部分の周波数特性をはかります。
図は一次並列・二次直列のもの。トランスの基礎データはAyumi's Labさんから「T-850-7K」のものを使用しています。
まずはT-850を1個でのシミュレーション特性。10KHzくらいから下がりはじめ20KHzでマイナス2dbくらいでしょうか。
広帯域とはいえませんが、実用上はおおむね問題のない周波数特性です。
つぎは手作りの会でよく使われる一次並列・二次直列。
10KHzよりも手前から周波数特性が落ちているのがよく分かります。20KHzでマイナス5db以上の減衰です。実機はすでに解体済みのため結果を比較することはできませんが、10KHz手前から周波数特性が落ち始めるという特徴は実機と一致しています。
他の接続方法についても検証してみました。
一次並列・二次並列
一次直列・二次直列
一次直列・二次並列
一次直列・二次直列は手作りの会の定番「一次並列・二次直列」に近い周波数特性です。
まとめ
シミュレーションでは周波数特性がいいのは一次並列・二次並列と一次直列・二次並列という結果になりました。一次並列・二次並列なら1個(このテストでは一次7K:二次8Ω)の場合のインピーダンス比とかわりませんのでロードラインを引くのに2個のトランスの合成インピーダンスがどうこうと検討する必要もありません。
東栄変成器のトランス2段重ねで作ったけど高域が出ないなあと感じていたら一次並列・二次並列に配線し直してみると今までと違った結果が出るはずです。
※2万円アンプをトランス2段重ねで作っている場合一次7Kのものを使っていると思うので、一次側の3K端子を並列にして二次側を8Ω端子を並列にすればいいと思います。
上記はT-850でのシミュレーション結果ですが、T-600やT-1200などを2段重ねで使う場合についても同じような結果になります。




