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Introduction

日本ではスピーカー自作といえばバックロードホーン、バックロードホーンといえば長岡鉄男というくらい定番中の定番があります。ネットで検索しても長岡スピーカーは非常にたくさん見つかります。

2000年5月に他界した長岡鉄男氏は、オーディオを独特の世界観で評論することでオーディオマニアを超えて多くのファンを持ち、亡くなった現在も根強い人気を保持している。特に、スピーカー作りでは“職人の世界”をマニアだけではなく初心者にも分かりやすく理にかなった設計法で伝授することから各方面で高い評価と信頼を得ている。亡くなるまでに約700機種ともいわれるスピーカーの工作実例は、今なお多くのスピーカー工作愛好家のバイブルであり、手本となっている。
(音楽之友社 長岡鉄男のオリジナルスピーカー設計術・基礎技術編 紹介ページより)

それなのに長岡鉄男関係の工作本は現在ほとんど絶版です。ヤフオクやamazonでは定価の倍以上で取引されています。
冗談のような作例も多いのですが、評判の高いスーパースワン(D-101S)とかD-10、D-100あたりの解説が手に入らないというのは痛いです。
もし古本屋で「長岡鉄男のスピーカー設計術・こんなスピーカー見たことない」を見かけたら迷わず確保しておきましょう。読んでみて不要なら売っちゃえばいいわけで、今なら定価以上で売れます。
ユニットが廃番になっていたりでそのままだと再販しにくいのかもしれないですが、何とかしてください>音楽之友社さん
そういうわけで、一番のお勧めは「長岡鉄男のスピーカー設計術・こんなスピーカー見たことない」の1〜5なのですが、残念ながら絶版で入手できませんので次の本を紹介しておきます。

長岡鉄男のオリジナルスピーカー設計術が再編集されて発売されました。

amazonが品切れだったら楽天へ(税抜1500円以上で送料無料)→ ★楽天ブックス 「スピーカー設計術」★ 

長岡鉄男のオリジナルスピーカー設計術 [基礎知識編]



長岡鉄男のオリジナルスピーカー設計術 [基礎知識編] 
長岡鉄男 / 音楽之友社 (2007/11)

スピーカー工作の解説書であると同時に長岡的理論書として形成されています。エンクロージャー(スピーカーボックス)の解説やバスレフ、バックロードホーン、ネットワークなどの設計方法、多くの読者から寄せられた質問に長岡氏が答えるQ&Aなどが掲載されています。旧版には作例数台と写真入りの実際の製作手順(穴あけや接着など)が掲載されていたのですが、残念ながらリニューアルで削除されてしまいました。
巻末にはユニットの特性データが多数掲載されています。ユニットデータは改訂されておりTangBandのほかここ数年のうちに進出してきた海外ユニットのデータがかなり追加されています。

長岡スピーカー自体かつてほど人気はなくなりましたし、ユニットのデータなどは数年もすれば時代遅れのものになってしまうため旧版同様に数年たったら増刷中止→品切れということも考えられます。普通に買えるうちに買っておいた方が無難です。
長岡鉄男のオリジナルスピーカー設計術 [図面集編 I]



長岡鉄男のオリジナルスピーカー設計術 [図面集編 I] 
長岡鉄男 / 音楽之友社 (2007/11)

旧版「こんなスピーカー見たことない」1〜4で掲載されたスピーカーから、現在廃機種となったユニットを採用しているモデルを削除し、その後「Stereo」で取材した機種のスペクトラムアナライザー(周波数特性)写真と新規モデルを追加、1〜4でランダムに掲載されていた機種形式を整理分類して2冊に再編集されました。
図面集編Iではスーパースワンに代表される長岡スピーカーの定番バックロードホーンをはじめ、次のモデルが掲載されています。

(1)バックロード54モデル
(2)マトリックス13モデル
(3)音場型システム
(4)AV用システム18モデル
(5)セパレートシステム5モデル
(6)アンサンブルシステム6モデル
(7)スーパーウーファー14モデル

バックロードやマトリックスを始め、長岡鉄男らしい作例中心です。
長岡鉄男のオリジナルスピーカー設計術 [図面集編 II]



長岡鉄男のオリジナルスピーカー設計術 [図面集編 II] 
長岡鉄男 / 音楽之友社 (2007/11)

旧版「こんなスピーカー見たことない」1〜4で掲載されたスピーカーから、現在廃機種となったユニットを採用しているモデルを削除し、その後「Stereo」で取材した機種のスペクトラムアナライザー(周波数特性)写真と新規モデルを追加、1〜4でランダムに掲載されていた機種形式を整理分類して2冊に再編集されました。
図面集編Uでは、長岡オリジナルスピーカーから造りやすいモデル、一般的な形式のブックシェル、フロアスピーカーなどを中心とした133モデル(新規モデル18機種・一部追加26機種)が掲載されています。

(1)ブックシェル59モデル 
(2)ダブルバスレフ5モデル 
(3)フロアスタンディング63モデル 
(4)壁掛けシステム6モデル

オーソドックスなタイプのスピーカー中心のためちょっと物足りなく思うかもしれません。
入門スピーカー自作ガイド―学ぶ・作る・楽しむ電子工作 基本原理を知って楽しく自作!



入門スピーカー自作ガイド―学ぶ・作る・楽しむ電子工作 基本原理を知って楽しく自作! 
炭山 アキラ /電波新聞社 (2008/03)

長岡派ではない普通のスピーカー自作初心者にお勧めの1冊。「新スピーカーの完全自作2」よりもこちらの方が内容が充実しています。
スピーカーの形式や設計の概要からネットワーク、組立、セッティング、工具解説まで網羅されていますので初心者が一通りの知識を身につけ実際にスピーカーを作る上でかなり参考になるはずです。
組立についてはかなりのページが割かれています。炭山氏はオーディオベーシック誌のスピーカー自作の記事も執筆されていますが、内容としてはあんな感じです。工程ごとに写真入りで解説されていますので初心者にも親切です。
作例はバスレフ中心のオーソドックスなもので、長岡スピーカーの定番であるバックロードホーンや共鳴管タイプについては設計も含めて触れられていません。
この本を参考に1台つくり、そのあとでスワン系など複雑なスピーカーに進むのが安全です。
新 スピーカーの完全自作―まるごと手作り!!入門から本格テクまで


新 スピーカーの完全自作―まるごと手作り!!入門から本格テクまで
電波新聞社 (2006/07)

組み立て過程などは写真入りで紹介されていますのでそれなりにわかりやすいです。市販品ではお目にかかれないダブルバスレフの作例が載っています。その他、塩ビ管スピーカーなどのイロモノも多数掲載。巻末にミニオートグラフやパラゴンの寸法図などが載っているのはおもしろいですが、内容は全体的に古くさく3,000円分の価値があるかといわれると微妙です。
新スピーカーの完全自作 2 (2)


新スピーカーの完全自作 2  
井上 良治 /電波新聞社 (2007/09)

電波新聞社から出た新しいスピーカー自作の本です。フルレンジ、2wayのバスレフスピーカー製作の丁寧な解説の他、20cmユニットを使ったアンプ内蔵サブウーファー、塩ビ管スピーカー、さらに6L6シングルアンプの製作まで解説しています。最近はネット上でネットワークやバスレフポートの計算が出来ますが、そういったことについてもURLを載せて紹介しています。
巻末にはユニットデータ(再生周波数帯域/f0/音圧レベルetc.)やネットワークに使えるコンデンサ、コイルなどのデータが掲載されています(写真は無し)。
製作はカット・穴あけから組み立て、塗装まで解説しており発売時点(2007/9)における一番丁寧でわかりやすい本だと思います。
新装版 世界でただひとつ自分だけの手作りスピーカーを作る



新装版 世界でただひとつ自分だけの手作りスピーカーを作る
長岡鉄男 / 講談社

現在普通に入手可能な長岡鉄男氏のスピーカー工作本(かな?)。
上で挙げた「スピーカー設計術」に比べると中身の濃さ的には正直物足りないのですが、初心者にはこれくらいの方が取っつきやすいかもしれません。
組み立ての解説は当然写真入りですし、スピーカー自作の1冊目としてはおすすめです。スワンなどの製作が複雑なものは紹介のみですのでご注意を。




FOSTEX スピーカークラフトハンドブックVol.1 

スピーカーユニットのメーカーFOSTEXが発行している解説書です。
40ページ弱で630円と非常に割高感があるのですが、中身はかなり濃いです。エンクロージャーやネットワークの設計式のほか、作例も載っています。こんなに薄いのに濃すぎて全くの初心者にはちょっと厳しいかも。
秋葉原ならコイズミ無線などで入手可能です。
つくって鳴らすDIYスピーカー

つくって鳴らすDIYスピーカー

なんでもいいからスピーカーユニットを箱に入れて音を出したい、というのであればこの本でも十分ですが、オーディオ用として本格的に実用に耐えるものは紹介されていません。ユニットをゴミ箱に穴を開けて取り付けたりマグカップに取り付けたりと実用性よりインテリアとしての面が強いです。これはこれでおもしろいとは思うのですが、まじめにスピーカーを作ろうと考えている方には向きません。

スピーカー設計術が新たに発売されようやくまともな自作スピーカーの本が出そろった感じです。あらためてどの本がおすすめか検討してみます。
スピーカー自作は完全に初めてで日曜大工もほとんど経験なし、というのであればスピーカーの完全自作2がカット・組み立て・塗装まで載っているのでおすすめです。
理屈についてもっと詳しく知りたいのであればスピーカー設計術・基礎知識編が参考になります。現在ではもっと多くのスピーカーユニットのパラメーターを考慮して設計している人も多いのですが初心者が自分で考えるとっかかりとしてはこれくらいがちょうどいいです。

私が全くの初心者で初めてスピーカー自作を思い立ったとするなら・・・
まず1冊目として「スピーカーの完全自作2」。これを読んで組み立て、塗装のノウハウを覚えます。そして実際に作るなら作っている人が多くて市販されていないバックロードホーンが作ってみたいので設計術・図面集Iを買います。
そしてバックロードホーンを1組作ったら「スピーカーの完全自作2」はヤフオクかamazonマーケットプレイスあたりで売却。この時点でもっと詳しくスピーカー自作について知りたくなっていたらスピーカー設計術・基礎知識編を買うでしょう。

追記(2008.11月)
現時点での1冊目おすすめは「スピーカーの完全自作2」より入門スピーカー自作ガイドです。

注意!!
初挑戦がバックロードホーンというのはスワンタイプにせよ普通のトールボーイタイプにせよハイリスクです。まずは小型のバスレフスピーカーなどを1つ作ってみて製作ノウハウを吸収することをお勧めします。
1作目ではハタガネが足りなくて困ったり、押さえすぎて板がへこんでしまったり、ボンドの拭き取りが不十分で塗装ムラが出来てしまったりといろいろなトラブルを経験できます。楽しいオーディオライフ目指して頑張ってください。

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