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CANON PELLIX (PELLIX QL)
メーカー CANON
製造年 1965年(昭和40年)4月 :PELLIX
1966年(昭和41年)3月 :PELLIX QL
フィルム画面 24×36mm
(35mmダブル・パーフォレーション・フィルム)
シャッター速度 B・1・1/2・1/4・1/8・
1/15・1/30・1/60・1/125・
1/250・1/500・1/1000・X
シャッター 2軸式チタン幕横走行フォーカルプレーン
セルフタイマー内蔵、(セルフタイマーレバーは測光用絞り込みレバーと兼用)
シンクロ接点 フラッシュバルブ(閃光電球)・X(ストロボ)自動切替式
ファインダー 固定ペンタプリズム、アイレベル式、
(ミラーは20/1000mm厚の極薄マイラーフィルムを
蒸着処理によって半透明鏡とした固定式)、
視野倍率=0.9倍(FL50mm)視野率=上下90%、左右93%、
中央マイクロプリズム付フレネルマットスクリーン、
定点式ファインダー内露出表示
アイピースシャッター機構付き
内蔵露出計 CdS受光素子、TTL絞り込み測光、定点合致中央部分測光式(中央12%部分)、
測光連動範囲はEV1〜18(ISO100)、
フィルム感度使用域はISO
10〜800
(QL:ISO 25〜2000 )、
1.3VのMD型水銀電池使用、バッテリーチェック機構付き
QL : 低照度測光用の補助メーター、ブースターがFTQLと兼用型になって用意された
レンズマウント 外3爪バヨネット式 (QLではFLマウントと表記)
フィルム装填・給送 裏蓋開閉スプール差し込み式、上部レバー160度回転、予備角20度(小刻み巻き上げ可能)
QL : 裏蓋開閉オートローディング、上部レバー174度回転、予備角21度(小刻み巻き上げ可能)
自動復元式順算カウンター
寸法・重量 141×90×100mm、1,110g(FL58mm F1.2付き)
( QL ) : 144×91×100mm、1,110g
(FL58mm F1.2付き)
QL実測値 144×91×100mm、740g
(FL58mm F1.2=414g) 計1154g
QL取扱説明書
144×91×100mm、755g (FL58mm F1.2=414g) 計1169g
発売時価格 70,800円(FL58mm F1.2付き)
58,800円(FL50mm F1.4付き)
QL
発売時価格 72,800円(FL58mm F1.2付き)
60,800円(FL50mm F1.4 II 付き)
ブラックは1,000円高
*1968年(昭和43年)12月よりFL58mm F1.2レンズ付きがFL55mm F1.2レンズ付きとなり、価格は75,300円に改訂された。
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CANON PELLIX
キャノン ぺリックスは、キャノン初のTTL測光35mmシングルレフレックスカメラである。
ペリクルミラー(20/1000mmの極薄マイラーフィルムを蒸着処理した半透明鏡)を固定したブラックアウトのない世界初の一眼レフレックス35mmカメラである。
Mylar (R)Film は、米デュポン社の登録標章。磁気テープ、電気絶縁、グラフィック用フィルム などに使用されている。ポリエステルフィルムである。
当時、キャノンはレンジファインダーカメラの最終機Canon7Sの販売に伸び悩み、一眼レフはR型の自動絞り機構(世界最高速の作動時間と言われたスーパーキャノマティック)がTTL測光への対応が困難を極めたことから、新型の自動絞り機構(FLシステム)を搭載したCanonFXを1964(昭和39)年4月に市場投入。
FXは、外部測光ながら、セレン光電池を遥かに凌駕する高感度受光素子。CdS(硫化カドミュウム)素子を採用した高低2段切替の内蔵露出計を搭載した、後のキャノンのカメラデザインを決定したシンプルな直線を多用したカメラである。
(CdS素子は1961年4月アサヒペンタックスS3用外付け露出計がカメラ用に採用していた)
FXの露出計を省いたFPが半年後の10月に発売。
内蔵露出計を好まないプロ用
として登場した、FPが低価格のバージョンとして発売されたのが今では考えられないことである。
Canon初のTTL測光導入
キャノンでは、早くからTTL測光に取り組み、1956年頃すでに旧型のレンジファインダー機であるIIIA型を改造し、薄型のセレン光電池をシャッター先幕の直前にせり出させ、測光し、測光レバーをはなすと、セレン電池が引っ込むと言う試作機を作製していたようである。
しかし、試作時のセレン光電池では、発電量が少なく、メーターを作動させることはできなかったらしい。
キャノンはこのアイディアを見捨てること無く、9年後にぺリックスで実用化に成功したのである。
常に新しい技術とアイディアを大切にしいた、キャノンの真骨頂と言えるエピソードと言えないだろうか。
全く同じアイディアが Leica M5 で採用されたのは、1971年である。
ぺリックスの登場は1965年4月。すでに東京光学器械(株)からトプコンREスーパー(1963年4月)発売され、越路吹雪が「うふーん・トプコン」とTVCMで、お茶の間に登場し、1964年には新鋭、旭光学工業(株)がペンタックスSPを市場投入。「ペンタックス・ペンタックス・望遠ダヨ!」とテレビの連呼CMに新キャラクターまで出演させ、一気に一眼レフを庶民のものにしていた。
1960年代初頭、カメラ業界はTTL測光の技術開発に邁進していた。
キャノンとしては、ただ単にTTL内蔵だけでは、プライドが許さなかったのであろう。
レンズの光束をフィルム直前で直接計ると言う方法を選択した。
この方法は、測光精度が高く、絶対値測光なる言葉も使われたと言う。
もちろん、この方法を実現するには、リターンミラーが最大の障害である。
当初、レンジファインダーカメラ用に開発された技術であり、一眼レフに採用するためにはペリクルミラーの採用が不可欠だった。
一瞬たりとも、被写体から目を離さなくてすむ一眼レフ。レンジファインダーカメラを使い慣れた人たちには、夢のようなカメラであったに違いない。
残念ながら、ペリクルミラー採用のため、このTTL測光が採用できたのか?
このアイディアを実現するため、ペリクルミラーを作ったのか?
どちらが先なのかは、不明である。
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ペリクルミラーと受光素子
PELLIX QLのペリクルミラーと受光部。
ぺリックスと同QLでは、受光部やアームの形状が微妙に違うが、大幅な設計変更と言うことではなさそうだ。
測光面積は、12mm×8mmで画面サイズの約12%である。
ペリクルミラーは金属フレームに接着され、45°の角度で固定されている。
透過率は約70%、反射率が約30%と発表されている。
リターンミラーと違い、ミラーボックス全面を覆うミラーは、超望遠レンズでもミラー切れを起こすことは無いと思われる。
レンズマウント下部にFL機構の絞り込みレバーが作動した状態で見られる。
ぺリックスのシャッター音は意外と大きい。もちろん、ミラーショックは皆無だが、レンズをまともに太陽に向けた場合、レンズの集光がシャッター幕を焼損してしまうことがあり、(レンジファインダーカメラでは度々おきた事故である)これを避けるため、極薄チタン幕シャッターを採用した。
この金属膜シャッターは、現在の金属シャッターと違い、2軸の横走りであり、作動音が大きい。(キャノンはレンジファインダーカメラ時代からこのシャッターを採用している)
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PELLIX QL登場
ぺリックスの発売から、好評で、大々的な広告をうち、FLレンズシステムの充実をはかる中、わずか、1年後、FXの後継機 FT QL
と PELLIX QLを1966(昭和41)年3月に発売する。
FT QL は、クイックリターンミラーのオーソドックスなカメラながら、中央部分測光TTL方式を搭載、ファインダー光路上のコンデンサーレンズを斜め45°に切断、切断面の中央部にペリクルミラーを挟んで最接着し、受光素子に導くという、さしずめ、ミニぺリックスとでも言うべき、カットコンデンサー方式を採用。(この方式はキャノンのお家芸となる)
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もちろん、FT の登場は予想できた。
オーソドックスな一眼レフレックスも必要だろう。
キャノンの上層部では、ペリクルミラー採用の固定ミラー方式で統一する計画もあったと聞いているが、いかんせん、レンズの開放値が1/3ほど暗くなることが、ユーザーの不評をかったと思われる。
しかも、わずか一年で新型機種の登場である。
いくら、新型ラッシュの時代でも、買ったばかりのぺリックスがあっという間に旧型では、お客のクレームは全て販売店行きの時代。販売店の苦労が忍ばれる。
ぺリックスとぺリックスQLは、ただ単にQL機構の導入と絞り込みレバーロックの新設、ブースター対応だと思っていた。
手持ちの資料やカタログでは、寸法に2mmほどの違いがあるが、重量は同一であった。
しかし、新旧2台を並べてみると完全に新設計である。デザインやロゴの変更を行わなかったのは、先の販売戦略上、大幅な変更を嫌ったのではないだろうか。 |
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キャノンのQL(クイックローディング)機構は、まさに時代を先取りした(早すぎた)画期的機構である。(後にコストアップが、原因であろうか?廃止されてしまう。)
1963(昭和38) 年開発のコダックのカセット式インスタマチックフィルム(126)や1964(昭和39)年 アグファ・ゲバルト社(西ドイツのアグファ社とベルギーのゲバルト社が同年7月合併して発足)
がコダックに対抗して提唱したラピッドシステム等が一世を風靡したが全て失敗。
その後の110カセットフィルム、ディスクフィルムも定着せず、現代のAPSフィルムもデジタルカメラにとってかわられようとしている。
現在のカメラのほとんどは、QL同様の簡単フィルム装填を採用している。 |
Quick Loading System
QL機構の機関部は、3本のラバーチップ付きの爪を持った巻き取り軸。フィルム押さえのローラー付の内蓋で構成されている。
巻き上げ軸の下部にマークされた赤色まで、フィルムを引き出し、裏蓋を閉めて巻き上げるだけでフィルム装填が完了する。
自動巻き上げが無いだけで、現在のカメラと全く同じ使用法だ、
このシステムを1960年代に生産していたのである。
確実に20年は進歩していたQL機構は、なぜか、FTbを最後に消滅してしまう。
(1983年3月、T50でモーターワインダー内蔵のセミオートローディングが採用され、EOSシリーズへと続く)
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巻き戻しレバー部
巻き戻しレバーは、折り畳みクランク式。
同軸のリングにOPEN-CLOSEの表示があるため、裏蓋の開閉と誤解しやすいが、これはアイピースシャッターの開閉。
裏蓋の開閉は巻き戻しクランク部を引き上げて行う。
ペリクルミラーの性質上、セルフタイマー使用時にファインダーからの映像(カメラの後ろ側の景色)が写り込んでしまう。
これを防ぐため、アイピースシャッターが内蔵してある。
(EFやAE-1などのAE機はカットコンデンサーから逆流した光が露出オーバーを招くため、同様の機構や別付けのファインダーカバーが付いていた。)
リング上の
OPEN-CLOSE の表示から、ぺリックスQLでは、より分かりやすい絵文字表示になった。
OPEN側からもう一段回転させるとバッテリーチェックが行える。
一部の書籍に露出計の高低輝度の切替スウィッチとの誤記があったので注意が必要。
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巻き戻し部の設計変更
QL機構導入に伴う設計変更は巻き戻し軸の取り付け位置も変更を受けている。
FXシャーシーからQLシャーシーへの変更がこのような結果を招いたのだろう。
当然、トップカバー(軍艦部)も新しい金型が必要になる。同時に解りやすい絵文字表示に変更したのだろう。
巻き戻しクランクも新設計。FT QL と同じ部品と思われるが、大型化され巻き戻し操作が行い易くなっている。
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バッテリーチェックの操作表示
バッテリーチェックスウィッチは、巻き戻しクランクを引き上げる必要は無い。
ASA感度(現在はISO)100にセットしてダイヤルを時計回りに廻す。
感度設定が適切でないと指針の動きが増減するので、注意が必要である。
巻き戻しクランクの内側に表示をもうけたのは、常時必要な機能ではないこと、ボディ上面を煩雑にしなことなどの配慮だと思うが、実にスマートな表示である。
(取扱説明書のみに表示して、済ませてしまう機種が多く、忘れてしまったり長い年月の末、取扱説明書が紛失してしまうと解らなくなってしまう。)
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絞り込み測光レバー兼用セルフタイマーレバー
TTL測光とはいえ、まだ開放測光が実用化されていない。
被写体に向けてレバーをレンズ側に押し込む(中指か薬指で行うとシャッターボタンから人さし指をはなさずに済む)
とレンズの絞りがセットした値まで絞り込まれてファインダー像が暗くなる。
このときのファインダー右側中央付近の白丸に指針がくるように露出をあわせる。
もちろん、レンズ側の絞り値でも、シャッター速度でもよい。
中央スポット測光のためなかなか神経質に測光してくれる。定点式測光表示のため、望遠レンズでは使いにくいかもしれない。
(ペンタックスSPでは、試作時のスポット測光をやめ、市販機では中央重点測光に変更した)
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ねじの違い
この時期にキャノンでは工場設備の改変も行われたらしい。
たかがねじが違うだけ、と言うなかれ。工場内の工具の改変は大変な苦労を要する。
当時から製品の組み立てはうら若き女性たちの仕事である。使い慣れたマイナスねじ(スロッテッドスクリューまたはフラットスクリュー)から、初めて見るプラスねじ(フィリップス・ドライウ゛スクリュー)で組み立てをするのである。
慣れるまで何度もねじ潰し、涙した女子工員もいたことだろう。
余談になるが、Phillips Drivと呼ばれるプラスねじはアメリカのフィリップスドライウ゛社の考案によるものである。
日本ではオランダの電機メーカー フィリップス社(PHILIPS)が有名なためか、誤って伝えられている文献が度々見られる。この2社は何の関連も無い。スペルが違うことでもご理解いただけるだろう。
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キャノンブースター
低照度時に測光できるよう内蔵露出計をアシストするキャノンブースターなるオプションが販売された。
なかなかお目にかかれないオプションだけに紹介したい。
ぺリックスQLとFT QL 専用の機材だけに現存する物が少ないと思われる。
ASA感度設定窓の隣にある機種設定窓で、ぺリックスQL「P」または、FT QL 「F」を選択する。
電池はMD型水銀電池を2個使用する。
ここにもすばらしいアイディアが存在する。HD電池の一つはブースターに取り付けておき、使用時はカメラ側の電池と電池蓋をブースターに移し変えて使用するのだ。これで紛失の心配が無い。
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キャノンブースターの取り付け
ブースターはアクセサリーシューに差し込みロックレバーで固定する。
移し変えた電池と電池蓋の代わりに接続コードを電池室に差し込む。
使用フィルムの感度を設定すれば使用可能である。
ASA感度は現在のISO感度と表示値は同一なので、使用の際に感度を換算する必要は無い。
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キャノンブースター装着状態
スマートなぺリックスQLもいかつい感じになる。
グレーに塗装してあるのは、クロームボディでもブラックボディでも違和感が無いようにであろうか。
これで、コンサートや演劇のステージも、室内スポーツやプロ野球のナイターでもスポット測光ができる。
ブラックボディの話が出たのでぺリックスとぺリックスQLのブラック仕様の違いをしておきたい。
写真が用意できなかったので申し訳ないが、ご理解いただきたい。
ぺリックスのブラック仕様は、ボディのみ黒塗りで操作部のダイヤルやレバー・ボタン類はクローム仕上げのままの俗に言う逆パンダ仕様である。
それに対して、ぺリックスQLはシャッターボタン・電池蓋・セルフタイマーレバー及びロックレバー・ストラップリングのみクローム仕上げのオールブラックである。
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元箱と付属品
今回紹介したぺリックスQLには、幸いな事に元箱を含む多くの付属品が残されていた。
大変貴重な資料なので紹介したい。
上は金色の意匠を印刷されたぺリックスQLのパッケージ。ロゴのデザインも洗練された元箱。
左上段から「取扱説明書」青い紙の「水銀電池交換の際のご注意」には、指定された電池以外は使用しない旨が記載されている。その下の「Canon
ご愛用者登録カード」にはぺリックスQLの機種名とボディ番号のみが記載されており、何故かFL50mm F1.4がサインペンで消されている。(元箱も同様の処置がある)出荷時の手配でレンズ付のパッケージングがボディのみに変更されて販売に向けられたようだ。
中央上段の「保証書」にもぺリックスQL型と印刷された専用の物、ボディ番号のみ記載。
中央中段左側、赤い細長い小袋はなんとCanonのロゴが印刷されたMD水銀電池のパッケージ。もちろん電池そのものはTOSHIBAあたりであろうが、わざわざ、キャノン専用に印刷させて納品させたようだ。大企業の権力を見る思いである。
その右側は大珍品?これもCanonのロゴの入ったブロアー。「F1」にも入っていた記憶が無い。ぺリックスシリーズ専用ではないだろうか。
中央下段、これもCanonロゴ入りシリカゲル。
右側は上からピンク色の「キャノンクラブ入会申込書」「送金用伝票」「キャノンクラブへのおさそい」である。
残念だが、販売用の定価表示(三角に折り込んでショウーケースに立てておく)とFLレンズカタログと同定価表があったと思われるが欠品。 |

電池袋とブロアー
この2点は初めて拝見する珍品。電池のような小物は電池を生産したメーカーの簡易パッケージで入っていたが、Canonのロゴ入りとは恐れ入る。まさか、水銀電池本体までOEMで作らせてはいないと思うが・・もし詳しい方がおられたら、ご教授いただきたいと思う。
同じくOEM生産させたブロアー。ぺリックスシリーズ専用と思われ、ブラシは付いていない。
取り扱い説明書にも「付属のブロアーで・・・」とは書いていないので、販売戦略上あとから同梱された可能性が高い。
このような付属品からも、キャノンの経営陣はぺリックスを中心においていたのであろう。
キャノンの一眼レフレックスの全てをペリクルミラーにする計画もあったと聞いている。
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ぺリックスQL専用ケース
ぺリックスQL専用ケースだが、QLの表示はどこにも無い。
黒い皮革ケースは、当時としては一般的なつくりであると言える。
ケース正面のCanon PELLIXのロゴを配したバッチはケースとしては珍しい。
メーカー名を配しても機種名までケースに付けることは少ない。
ぺリックスに対する期待の大きさの現れかもしれない。
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セルフタイマーの使用
ケースを付けたままセルフタイマーを使うにはケース下部のスナップボタンを外してからタイマーをチャージする。
絞り込み測光レバー兼用のため、レバーのサイズが大きいからだ。
もちろん、アイピースシャッターを閉じておくことも忘れてはいけない。
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生き続けるぺリックス
ぺリックスは撮影光量が1/3ほど減ずることから、姿を消すこととなる。
しかし、その技術は絶えること無くキャノンに生き続けることとなる。
Canon F-1にボディセット価格300,000円という受注生産モデルが登場する。1972(昭和47)年2月の事である。
このキャノンFー1高速モータードライブカメラと名付けられた機種にペリクルミラーが固定されていた。
フィルムカウンターを手動セット逆算式に改造。外部バッテリーからの電源供給により、最速毎秒約9コマを実現。同約7コマ、約4コマの選択が可能であった。
スポーツ写真はキャノンといった印象はここで決まる。世界中のオリンピックやプロスポーツの現場で大活躍するのである。
キャノンニューFー1の登場後、2年半を経てニューFー1ハイスピードモータードライブカメラが限定販売される。
1,300,000円と言う価格も桁違いだが、性能もずば抜けたものであった。
前回同様の改造を施し、直結バッテリーを装着したボディは2,180gという超弩級マシンは、14コマ/秒!同10コマ、5コマとシングルモード切替が出来た。
8mmムービーが16コマ/秒。16mmムービーも低速では16コマである。
さながら、映画でも撮れそうなほどに高速化を果たしたスチールカメラであった。
このようなカメラが高額とはいえ、軍事用でなく民生用に発売されたことは驚異的でさえある。
キャノン技術陣の面目躍如であろう。
1989(平成元)年10月、ここに比較用に出したEOS RTが発売になったのは記憶にあたらしいところ。
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ペリクルミラーは変わらない
ぺリックスQLとEOS RTのミラーを比較してもなんら変わるところは無い。
RTは今までのペリクルミラー改造機と違い、高速モータードライブ機ではない。
ぺリックスの再来とも言えるカメラである。オートフォーカスは遅い、思ったところでシャッターが切れない、等々、プロカメラマンの苦情に対するキャノンの回答といったところだ。
Real Timeの頭文字を製品名とし、リアルタイムレリーズモードでは、シャッターボタン半押しで、サブミラーの降下、後幕遮光解除、レンズ側の自動絞り作動、と先幕が走り出す直前までの作動すべてを完了させてスタンバイ。レリーズとともにシャッター先幕走行。実にこの間8mm/Sec(0.008秒)。文句を言った多くのプロカメラマンが思ったより先にシャッターが落ちると言った。今までのどの市販カメラより素早い動作でスポーツカメラマンでさえ「慣れるまでに時間がかかり過ぎる」と敬遠したほどである。
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その後のペリクルミラー
画期的すぎたEOS RTも後継機が出現すること無く生産中止。
しかし、EOS-1N RS が1995(平成7)年3月 に登場。
RTゆすりのリアルタイムモードに磨きをかけて0.006秒を実現。毎秒10コマのモータードライブ搭載。320,000円(ボディ) で市販された。
キャノンはペリクルミラーの技術をまだまだあきらめていないようだ。
キャノン独自の技術としてデジタル時代にも対応するのだろうか。
その時はPELLIXの名前も復活させてほしいものである。
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今回のレポートは、意外に資料が少なく、また、記事の中で紹介した多くの機種の写真が入手できませんでした。
ぺリックスシリーズのブラックモデルやFー1高速モータードライブシリーズなど、いつか、写真が入手できたら追記したいと思います。
もし、写真を貸してもいいよという方がいらっしゃいましたら、eメールをお待ちしております。
mail to:seven-ss@sky.sannet.ne.jp |
参考文献
カメラレビュー クラッシックカメラ専科 No31 朝日ソノラマ
キャノンハンドブック
雑誌 62469-66
カメラレビュー クラッシックカメラ専科 No35 朝日ソノラマ
日本のカメラ50年 特別号
雑誌 62469-70
写真工業 7月号 臨時増刊 1969 写真工業出版社
国産カメラのメカニズム便覧
雑誌コード4420
取材協力
SSスタジオ 群馬県太田市新井町 TEL:0276-45-2192
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