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1.Thanksgiving
2.Jesus, Jesus, Rest Your Head
3.Joy
4.Prelude
5.Carol Of The Bells
6.Night-Part One: Snow
7.Night-Part Two: Midnight
8.Night-Part Three: Minstrels
9.Variations On The Kanon By Pachelbel
10.The Holly And The Ivy
11.Some Children See Him
12.Peace
ウィンダム・ヒルからの3rdアルバム。レコーディングは1982年の9月〜10月。前作の『WINTER INTO
 SPRING』と同じ1982年にリリースされ、ようやくウィンダム・ヒルらしいデザインが採用されました。
(日本ではジョージのアルバムは3枚同時に 紹介されましたが、私はこのジャケットで『DECEMBER』を
選びました。つまり始めてウィンダム・ヒルのアルバムを手にしたのがコレです)

 前二作が「秋」「冬〜春」という季節を描いていた内容に対し、今作は「12月」。11月の収穫祭から
始まるクリスマス・シーズンをテーマにしていま す。同朋のアーバーグが『CHRISTMAS』(息子が
誕生する合間を縫ってレコーディングしていた)というアルバムを2000年にリリースしています が、
あえて「12月」としたのには、特定のイメージに縛られたくないと思ったからでしょうか?プロデューサー
のアッカーマンが、のちに『A WINTER'S SOLSTICE』を制作するに際しコメントした考えが、この
アルバムにも反映しているのかもしれません。

 米国ではクリスマス・アルバムをリリースするアーティストは“一流の証”という風潮がありますが、
控えめなジョージは、あえてその言葉をタイトルにし なかったのかもしれません(でも彼が一流か
どうかは皆さんご存知でしょう?)。

 アルバムのオープニングは彼の故郷であるモンタナとその友人たちにインスパイアされて書いた
“Thanksgiving”。米国のクリスマス・シーズ ンの開幕は、この収穫祭の日から始まります。雪の降り
始める前の静寂をスケッチしたのでしょうか? それとも根雪となり、あたりを白一色に染めてゆく白 い
使者に対する、雪国の人にしかわからない「不安」ものぞかせているような気がします。通常のクリス
マス・アルバムとは一味違う情景から描き出すところ が私自身、このアルバムの一番惹かれる
理由です。

2曲目の“Jesus, Jesus, Rest Your Head”は19世紀後半のアパラチア地方に伝わるキャロルで、
ピンと張った冷たい空気を感じさせる賛美歌風のアレンジが身を引き締めてくれるようです。

3曲目は“Joy”はバッハのコラール第147番“主よ、人の望みの喜びよ”がオリジナル。ここではウィン
ダム・ヒルから 『SOLILOQUY』(WH-1011)をリリースしているデビッド・クオータリーがアレンジした
ヴァージョンを演奏しています(デビッドは『ウィン ター・コレクション』でこの曲を演奏していますので、
聴き比べも面白いかもしれません)。“Thanksgiving”がシングルカットされた際、シン グル用に演奏し
直されてこの曲がカップリングされました。前曲から一転してコロコロとした演奏に、雪景色を見た
ときのウキウキしたときのような気持ちに 誘われます。

“Prelude”と“Carol Of The
Bells”は連続で演奏され、前曲はジョージのオリジナルで、彼の敬愛するピアニスト、ヴィンス・ガラ
ルディに影響を受けています。後曲はモンタナの 冬を色濃く反映したアレンジによる演奏です。この
演奏のショート・ヴァージョンをメリル・ストリープとのコラボレーション『クリスマス・キャロル』に提 供
しています。

続く“Night”は三部構成になっていて、Snow、Midnightの2曲がジョージのオリジナルで、Minstrelsは
メタモラのハンマー・ダ ルシマー奏者マルコム・ダルグリッシュもカヴァーしている曲で、その演奏に
インスパイアされたアレンジしています。どことなく『WINTER INTO SPRING』の雰囲気をもっている
ようです。間奏的なMidnightでチェンバロのような響きを出していますが、これはピアノ弦を直接
ギターのよう に爪弾いているものです。

レコードでは、ここからB面、そのオープニングは“Variations On The Kanon By Pachelbel ”。この
アルバムで最も人気のある曲でしょう。オリジナル・タイトルを「3つのヴァイオリンと通奏低音のための
カノンとジーグ」と言いますが、ジョージ が解説しているように「パイプオルガンがオリジナル」と、両方
の説があるようです。ただし、直筆の楽譜が存在しないのでオリジナル編成がどういった形態 なの
かわからない曲です。ただし、ヨハン・パッヘルベルが教会のオルガン奏者だった、という事実から
オリジナルはジョージの言うようにオルガンだったの かもしれません。特にこの演奏で一躍有名に
なったピアノ・ヴァージョンは、ナラダのピアニスト、デビット・ランツをはじめ多くのピアニストがレコー
ディ ングしています。
“The Holly And The Ivy”これもクリスマス・キャロルとしては定番中の定番。賛美歌の中でも第二
編第217番“柊と蔦”としてお馴染みの曲です。英国キャロルが原曲です が、歌詞の内容は柊を
男性の,蔦を女性の象徴として描いたケルトの異教徒的な意味を含んでいます。

“Some Children See Him”はジャズ・トランぺッターのアルフレッド・バートのペンによるもので、彼の
残した15曲のクリスマスキャロルの中の1曲です。
“Peace”最後にこの曲を演奏することでジョージの心情が察せられます。面白いことに、この曲は
アメリカの人気テレビシリーズ『アウター・リミッ ツ』にインスパイアされたとのことです。

 以上のように、このアルバムにはジョージのオリジナルが5曲、クリスマス・キャロルといった
カヴァーが6曲と織り交ざって演奏されますが、すべての曲 がジョージのオリジナルのように聞こえて
くるから不思議です。

 2001年に、このアルバムのリリース20周年としてアニヴァーサリー盤がリリースされました。人気曲
「パッヘルベルのカノン」の楽譜が封入され(日本盤は紙、米国盤はエンハンスドCD仕様)、“Peace”
のあとにボーナストラックが 2曲追加されています。なお、このアルバムはRIAAからプラチナディスク
の認定を受けていますが、米国の音楽誌Billboardのポピュラーチャー トにランクインされるという
驚異的な人気ぶりを伺わせました(最高位54位、1985年の年間チャートでも65位)。

 このアルバムも前二作同様、アニバーサリー盤がリリースされました。この“Peace”のあとに二曲
追加収録されています。



ジョージ・ウィンストンのクリスマス物(日本語表記は国内販売されました)
『クリスマス・キャロル』
         (メリル・ストリープとのコラボレーションで、ラビット・イヤーからのリリース-1985)
---O Christmas Tree(p)、Carol Of The Bells(p)、Cherry Tree Carol(g)、We  
Wish You A Merry Christmas(g)
A WINTER SOLSTICE V(1995)
---Poli'ahu-The Snow Goddess Of Mauna Kea
A WINTER SOLSTICE REUNION(1998)
---What Are The Sings

『キャロル・オブ・クリスマス』(1995)
---Christmas Time Is Here
THE CAROLS OF CHRISTMAS II(1996)
---The Christmas Song(Chestnuts Roasiting On An Open Fire)
SIMPLE GIFT(1999)
---Greensleeves
A WINDHAM HILL CHRISTMAS(2002)
---Christmas is Coming
A WINDHAM HILL CHRISTMASII(2003)
---Silver Bells

ウィンダム・ヒルのクリスマス・アルバム(オムニバス)
『ウインター・コレクション(A WINTER'S SOLSTICE)』(1985)
『ウインター・コレクション II(A WINTER'S SOLSTICE II)』(1988)
『ウインター・コレクション III(A WINTER'S SOLSTICE III)』(1990)
『ウインター・コレクション IV(A WINTER'S SOLSTICE IV)』(1993)
『ウインター・コレクション V(A WINTER'S SOLSTICE V)』(1995)
A WINTER'S SOLSTICE VI(1997)
A WINTER SOLSTICE REUNION(1998)
A WINTER'S SOLSTICE SILVER ANYVERSARY(2001)

『キャロル・オブ・クリスマス(THE CAROLS OF CHRISTMAS)』(1996)
THE CAROLS OF CHRISTMAS II(1997)

A CELTIC CHRISTMAS(1995)
『ケルティック・クリスマス・コレクション(A CELTIC CHRISTMAS II)』(1996)
A CELTIC CHRISTMAS III(1997)
A CELTIC CHRISTMAS IV(1998)
A CELTIC CHRISTMAS PEACE ON EARTH(1999)
A CELTIC CHRISTMAS SILVER ANYVERSARY(2001)
A WINDHAM HILL CHRISTMAS(2002)
A WINDHAM HILL CHRISTMASII(2003)

ウィンダム・ヒルのクリスマス・アルバム(ソロ)
『賛美歌とキャロルと雪についての歌(HYMNS, CAROLS AND SONGS ABOUT SNOW)』(1991)
/タック・アンドレス
『ギフト(THE GIFT)』(1994) / リズ・ストーリー
『ピース(PEACE)』(2003) / ジム・ブリックマン
Words  tupichan・・・        ・・・

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