歴史

「友禅」とは模様染めのことです。布を染める技法は古くからあったのですが、京都に友禅染と呼ばれる模様染めが広がったのは江戸時代に入ってからです。
当時、扇絵師として京の町で人気を博していた宮崎友禅斉(承応3年=1654生)が扇絵で学んだ斬新な絵柄を、その頃までに確立されていた様々な模様をデザイン化したのが始まりだといわれています。
そのすばらしさが当時花開いた町衆文化とあいまって庶民の間で広く受け入れられていました。当時の絞り染め、刺繍、摺箔、描絵といった重厚感のある模様染めとは大きく異なり、あくまでも軽やかな美しさを喜ぶ時代の感覚とマッチし多くの人々を魅了し、元禄時代には大いに流行したようです。
この技法を考案した友禅斉の名前から「友禅染」と呼ばれるようになったとされています。
明治時代になると、あでやかで色数の多い化学染料が使用され、またそれまでの「手描友禅」に対して型紙を使って大量に染めることの出来る「写し友禅」が発明されました。これが現在の「型友禅」と呼ばれるもので、これによって沢山の制作が可能になり多くの人々に広がっていきました。
現在も、振り袖や留め袖には友禅染め技法が豊かに取り上げられ、さらに刺繍や金銀の加工も施し「染繍芸術」の世界を展開しています。

産業

友禅は京都の代表的な産業です
京友禅と呼ばれるものは、それぞれ高い技術をもった職人の手作業によるもので、一枚の白生地から友禅ができあがるまでには多くの行程を必要とします。
これらの行程は分業になっており、京都には専門業者がたくさんあります。
この分業生産体制が高い技術を伝えて、よい製品作りにつながっているのです。