陸上も滑るホーバークラフト (平成21年2月1日撮影)(平成21年10月12日掲載)

 日本唯一の、商用ホーバークラフト「大分ホーバーフェリー」。 残念ながら、平成21年10月末を持って廃止(会社精算)になってしまいます。
まさに水陸両用の走りを見せた、そのホバークラフトをレポートします。

※ 乗り物の一般名称として「ホーバークラフト」「ホバークラフト」の両方がありますが、タイトルは、一般的な「ホーバークラフト」を用い、本文中は基本的に「ホーバークラフト」と記載します。 (会社名および記載事項の転載の場合は、原典どおりに記載)

乗船  
5時間以内限定往復割引乗車券です。
送迎・体験用に、用意されています。

なお、実際の運賃は片道2980円(2枚券5200円,4枚券9600円)でした。
大分のりばで出発を待つ、ホバークラフト
ホーバークラフトの運転台
計器類拡大はこちら(左側さらに拡大)(右側さらに拡大
運転中の様子
(帰りの船内で撮影)
船内の様子
(帰り便の出発前に撮影)
大分空港に接近・・・
陸が見えてきて(左)
上陸(中)
陸走中(右)

なお、窓の水滴は、雨ではなく波しぶきです。
到着して、
下船完了
船も休憩。
待機中  
待機中。
エンジンも休憩中です。(スカートがしぼんでいる)
大分空港ターミナル内に展示されていた模型

プロペラ部分を見ると、古い型のようです。
大分空港ターミナル付近の陸送路。

路面が濡れてますが、船に因るものではなく、路面から水が出るようになっています(写真)。
出発  
出発準備 (動画)クランク形の陸走路を、
横滑りしながら、進んでいきます。

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海へ  
陸から海へ出る部分

奥の壁は、大分空港の(飛行機の)滑走路です。
  
陸から海へ
(動画)陸から海へ入る映像です

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上陸  
彼方から、
ホバークラフトが近づいてきました。
(動画)海から陸へ

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(動画)陸走路を滑り、
定位置に収まるホバークラフト

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大分空港のりば
大分空港のりばの建物 大分空港ビルからつながる連絡通路。

「日本で唯一のホーバークラフト」とちゃんと書いてあります。
空港ビルから連絡通路への入り口。

乗り心地に影響するため、海面状況も案内しています。
 


 大分ホーバーフェリーは、大分市内と大分空港を結ぶ路線です。大分空港は、国東半島に位置するため、陸路では別府湾を迂回しなくてはなりません。 そこで、海上をショートカットするホバークラフトが運行されました。(大分空港が国東半島に移転した当初:1971年からの運行だそうです)
 しかし、近年、道路の整備が進み、陸路での所要時間が短縮されると、大分市内のりばが中心部から外れているため(当然ながら、大分のりばは海際にある)、空港バスに苦戦を強いられるようになってしまいました。

 ホバークラフトは、艇体下部から空気を噴射して浮上し、プロペラの力で推進する乗り物です。そのため、水の上では、「水面を滑る」ように走行(航行?)します。そのような構造で、水の抵抗を受けないため、非常に高速で走行できます。 ただ、「水面に乗っている」だけのため、波の影響を、もろに受けてしまいます。そのため、海上走行時の乗り心地はあまり良くありません。 ワタシは、前から2番目の席に座っていましたが、一番前の席の人は、乗り心地に耐えられず、這うように後ろの席に移動していきました・・・とても立って移動できる乗り物ではありません。 波頭に乗っては落ちる、乗っては落ちるの連続で、カメラを構えることもできませんでした。
 少し浮上して走行することから、平坦な陸上でも走行が可能です。これが、他の船舶と大きく違うところで、ホバークラフト最大の特徴です。(厳密には、船舶ではなく「飛ばない飛行機」の部類に入る)  ただし、「浮いている」ため、他の陸上交通に比べ、操縦は非常に難しく、曲がる際には横滑りをを上手く制御しなくてはなりません。

 ホーバークラフトは、1990年代までは、日本でもいろいろな場所で運行されていました(国鉄〜JR宇高連絡船の急行便として運行していたこともあります)。が、下方と後方の両方に推力が必要なことから、燃費はあまり良くなく、また、水面や陸に絶えず接触しているスカートの摩耗が激しいため、運用コストも高くなります。 また、前述のように、波の高さの影響をもろに受けてしまう(乗り心地、荒天時の欠航率など)という問題もあります。
 結局、ホバークラフトが運行されていた路線は、廃止もしくは他の高速船に置き換えるなど、日本の海から消えていきました。 ただし、軍事用のホバークラフトは存在するようです。




「大分ホーバーフェリー(株)」のホームページ (会社清算後は消滅する可能性有り)


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