CD・DVD試聴&購入記録



♪2007年 10月 アルバム

●torN 「凍音‐tone‐」 評価:AA




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●北原愛子 「SHANTI」 評価:A−




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●魔王戴天(まおうたいてん) 評価:C+




「妖怪ヘヴィメタル」と銘打っているその音楽性や極端に日本的要素を誇張した服装やメイクなど「いかにも」ってな雰囲気を感じさせる陰陽座。しかし、その正統派とも言うべき音楽性に各メンバーの優れた技量、そしてキャッチーなメロディーもあり、アニメやバラエティー番組へのタイアップを獲得し徐々にではあるが一般的な知名度をあげつつある彼らの、ベストアルバムを経ての通産8枚目となるアルバム。彼らの躍進はメタル・ハードロック・へヴィーミュージックシーンの躍進に繋がる可能性があることから、その出来にかなり期待していたのだが・・・。結果としてはかなり「期待はずれ」であったと言わざるを得ない。

少しずつ知名度を上げつつあると言えど、曲によってはゴシックメタル色やスラッシュメタル色、メロディックデスメタル色を強めるなど様々な実験性を盛り込んだ曲もあり、軟弱になったりメジャーに迎合したりすることなくメタルバンドとしてのアイデンティティーを突き詰めている。長年やってきていることもあり、演奏もすばらしく且つ安定している。中でもボーカルでもある黒猫の幅広い音域を駆使した表情豊かで艶っぽい歌唱はこの手のジャンルのボーカリストの中で最高峰に位置していることを強烈に印象付ける。しかし、だ・・・。

まずの問題は、若干の実験性が個々の曲にはあれど、歌メロにしてもサウンド構成にしても曲調にしても全体的にはかつての作品以上に均質的で「甲賀忍法帖」のような印象に残る良曲がない。聴いていて何となく悪い意味で先が読めてしまう、そんな感じなのである。

それにまして悪いのは、かねてよりファンやメタルリスナーから言われている「編曲能力のなさ」である。何だこの薄っぺらさ、安っぽさは・・・。ミクスチャーやへヴィーミュージックならいざ知らず、各々演奏の相乗効果をしての重厚華麗で力感溢れるサウンド構成あっての正統派を標榜している以上この編曲はないだろう。単に各楽器が勝手勝手に鳴っているに過ぎない。演奏全部を通してどのようにするのか・如何に聴かせるのかのサウンド設計思想がないのである。優れた演奏技術もこれではその魅力を発揮しきれず、しいてはそれはメタルならではの醍醐味の数々を減退させていることに他ならない。この点に関し彼らはHIGH and MIGHTY COLORと全く同じ。インディーズや「半インディーズ・半メジャー」の領域に数多いる有力者と比べるべくもない。楽曲制作に関するすべてを自らでやる、というのは理想でありそのこと自身に批判の余地はないが、それにも限度がある。もう外部編曲者を招聘したほうが良いだろう。でないと、今以上の評価を得ることはないように思う。(2007/11/03)


●ハンバートハンバート 「包帯クラブ」オリジナル・サウンドトラック





●宇浦冴香 「Juke Vox」 評価:E




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●中島紅音 「Jazz portraits」 評価:B

ジャンル:ジャズ



(2007.9.19)

今年に入ってから急激に「ジャズレーベル化」しているGIZA。今作は、またまたそのことを裏付けるかの如く新たに加わった新人、中島紅音の1stカヴァーアルバム。これでジャズ系シンガー及びそれに近い系統の歌い手は、元からいた竹井・宇徳・森田森川姉妹・青紀に今年デビューした早川・小泉を含めると8人。別レーベルのアンナケイを入れると9人・・・。GIZA全体で26組アーティストが居るので実に3人に1人に近い比率となっている・・・。常識では考えられない。

それはさておき、楽曲は以前に出た早川のカヴァーアルバムと同様、曲名やアーティスト名を知らずともどこかしらで聴いたことのあるスタンダードナンバーを中心に編成されている。GIZAのこの系統アーティストで御なじみディメンションの面々が制作に携わっていることもあり、内容的には問題はなく、最初から最後まで通して安心して聴いていられる。

歌い手の特徴としては、「柔らかさや繊細さ、声質の美しさや透明感」といった点が魅力でどちらかと言うと本格派からは遠く「ジャズポップ」的な感を見せる宇徳や竹井、早川といった歌い手とは違い、この中島は曲により歌唱や声質を意図的にかなり変化させたり、非常に芯の通った力強い歌唱を聴かせたりするなど、今までのGIZAには珍しい「本格派」と言ってもいいだろう。しかし、決してくどくはなっていないのは、往年からビーイングが培ってきた伝統と実力のなせる技であろう。

評価はカヴァー作品としては最高レベル。ただ、管理人の「カヴァーに否定的」との見解を差し引いても、以前の早川と同様そこそこの評価しかしなかったのには、作品を通して今後の方向性が全く見えてこないのと、ジャズへの傾倒により今までのGIZAの特徴的な要素であった「レーベル全体でファンを作り・囲い込む」を完全に放棄していることとがあるからだ。そもそもジャズというジャンルは音楽リスナーの中でもかなり「ヘヴィー」なそれが熱心に聴く音楽である。
(音楽のジャンルと音楽リスナーの相関関係については、「検証・若者の変貌―失われた10年の後に / 浅野 智彦」に興味深い研究報告がある。)

下手をすると、この手の音楽が物凄く好きな人にも、そうでないライトリスナーにも無視されかねない。GIZAのジャズレーベル化が将来的に吉と出るとは思えないのだが・・・。(2007/10/02)


●ROUND TABLE featuring Nino 「APRIL」 





●ROUND TABLE featuring Nino 「Nino」





●Suara 「夢路」 評価:A−




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●interpose+ 「INDIFFERENT」 評価:AA



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●熊木杏里 「私は私をあとにして」(初回限定盤)(DVD付) 評価:A+




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♪2007年 10月 シングル

●平野綾 「LOVE★GUN」(DVD付)





●宇多田ヒカル 「Beautiful World / Kiss & Cry」





●長瀬実夕 「Key~夢から覚めて~」








♪2007年 10月 洋楽・HR・HM その他

●ZENO 「ランウェイ・トゥー・ザ・ゴッズ」





●FAIR WARNING 「ブラザーズ・キーパー」(初回限定盤)(DVD付)





●KT Tunstall 「Drastic Fantastic」





●志方あきこ 「澪~ミオ」~Ar tonelico2 hymmnos concert Side.蒼~ 評価:A




PS2の人気ゲーム「アルトネリコ2」で使用された歌曲を主軸として収録された音楽作品。下にある「焔~ホムラ~Ar tonelico2 hymmnos concert Side.紅~」 と対になっていると思しき構成である。こちらを手がけるのはゲームサントラ界の魔人とも言うべき逸材であり、あの葉加瀬太郎の秘蔵っ子でもある志方あきこ。所詮ゲームのサウンドトラックということで、ちょびっと志方の歌曲が収録されているだけ、と思っていたのだが。10曲目からは石橋優子がボーカルをとる構成ではあるものの、実質志方のニューアルバムと捉えても良いと思えるくらいの内容・出来である。

優れた作編曲能力があってこそ可能な、1曲を作るのに200ものボーカルトラックを重ねるというその常軌を逸した音作り、伝統的な民族音楽やクラシック音楽からの影響を感じさせる作風、様々な言語を駆使した民間伝承といった彼女に特徴的な要素らにより作り上げられた楽曲の美しさ・深遠さ・幻想性・スケールの大きさに圧倒される。確実にファンタジックな異世界にトリップできること請け合い。3rdアルバムでは殆どなかった「伝家の宝刀」である彼女の超高音歌唱もこれでもかと堪能できる。やはり彼女の醍醐味は超高音歌唱をふんだんに生かした変幻自在の歌唱とコーラスに尽きる。これでこそ志方だ。収録各曲の出来に不満はない。これほどの曲がゲームのサントラとして利用されるとは、ある意味何て贅沢なのだろうか。

10曲目以降の歌唱を担当している石橋優子の歌唱は志方とは全く違う、どちらかと言うと童謡・民謡の歌い手に近いものがあるが、声は美しく伸びやかで歌唱も非常にしっかりしていて良い。

ただ、二人の歌い手が歌ったことによる作品の統一感のなさ、ゲームサントラの特性上若干ゴテゴテの作風になっている、男性コーラスが多め、

といった点が少し気になったところ。しかし、「サントラだから・・・」と思って敬遠している志方ファンは是非ともチェックすべき作品であると思う。(2007/11/12)


●霜月はるか 「焔~ホムラ」~Ar tonelico2 hymmnos concert Side.紅~








♪2007年 10月 DVD







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