File69 新年特集〜女性ボーカルグループを考察する@


年末の他事争論内で予告した通り、今回から「女性ボーカルグループ」についてのお話し〜評価・分析・管理人の考えなどを記していきます。基本的に歌姫辞典の延長的なものとして理解していただけたらと思います。
えっと何故にこのテーマを取り上げたかというと、重大ニュースの項目を見ていただけたら分かるのですが、女性ボーカルグループの売上げが著しく不振であるからです。そしてそれ以前のこととして、ここ5・6年の女性音楽シーンを考えてみると、その流れを作り変えてきたのは、宇多田・浜崎・矢井田・椎名・一青窈・MINMI・元ちとせらとソロアーティストばかりであるのも大きな理由であります。しかし、当然のことながら、売上げやシーンの流れを変えたことが、アーティストの実力すべてをあらわしているわけではありません。所属メンバー同士の音楽的思考や技量の融合、ないしは衝突によって生み出される音楽には、ソロアーティストにはない・出すことの出来ない魅力がきっとあるはず。
一連の連載を通し、女性ボーカルグループの評価並びに、魅力の紹介等を行うことによって、読んでいただいている皆々様に少しでも関心をもっていただけたらと思います。

評価項目(10点満点 ただし若干歌姫辞典と点数は変わります)

@ボーカルの歌唱技術:評価の重点ポイントは歌姫辞典と同じ
Aサウンド構築能力:音の重ね方や響かせ方、サウンドと歌とのバランスなどの評価 
B作曲:歌姫辞典に記している内容と同じ 
C多様性 個性:音楽性の幅広さや独自性を評価
D将来性:売上げや能力などを分析した上で、この先の活躍の程度の評価
E所属する組織からの尽力 
F総合評価:以上の項目を考慮して評価 


・ガーネットクロウ
@9 A10 B10 C10 D7 E6 F9

今の所、日本の女性ボーカルグループの中で最高と私が思っているグループ。
ガーネットクロウの一番優れている点は、音楽を構成する作曲・作詞・アレンジ・歌唱といった各要素すべてが高いこと。そしてこのこと以上に、これら要素の見事な融合によって個々の要素の質をこえる相乗効果を、「曲」を通して見せ付けていることである。個々の要素ではともかく、それらの集合体である「曲」の完成度に関しては、彼らに勝てるアーティストはいないと私は考えている。あえて挙げるとしたら、DAIだけであろう。
音楽性に関しては、デビュー当時こそ「ネオアコ的暖かみ」「ダークさ」「荒涼さ」「深み」といった要素に集約される音楽をやっていたが、2ndアルバム以降は音楽性や表現テーマの幅がさらに広がり、もはや分類は不可能であるといえる。しかし、そうでありながらも決して散漫さを感じないのには、作品に対する確固たる思想を彼らがもち、それを具体的に曲という形で表現できる音楽的技量の高さがあるからだ。
しかし、音楽的に殆ど欠点がなくなってきている彼らではあるが、問題はある。それは所属事務所の弱さとそれによる将来性のなさか。今の所、「コナン」「すぽると」といった比較的恵まれたタイアップをつけてもらってはいるが、GIZAの組織力・営業力・資本力の弱さ、並びにこの組織の強みであり特徴でもある「他のアーティストと一緒にくくられてしまう」という問題はいかんともしがたい。よって彼らの実力とは反対に、将来性に対してはかなり厳しい評価を下した。では、事務所を変わればいいのかというと、必ずしもそうはいえないところもある。彼らの特徴や魅力の構成に「GIZA」の存在が欠かせないし、これからもそうであるといえるからである。このジレンマに対し、ガーネットクロウ・GIZA両陣営がどう対処していくかが、今後の彼らを考える上で非常に重要なポイントになるのではないだろうか。

・Do as Infinity
@9 A10 B9 C9 D8 E9 F9

ガーネットクロウに対抗できる唯一の存在であると管理人が考えているグループ。音楽的な技量に関しては、ほぼ互角ではないだろうか。サウンド構築能力・曲の勢い・曲のかっこよさ、などに関しては業界でも最高といえよう。ひとえにDAIを裏から支え続けている長尾大の経験と才能とがあるからであろう。
DAIの最も評価すべき優れた点は、ポップス・ロックの醍醐味たるエンターテイメント性に秀でているだけではなく、アーティストとしての作品性という相反する要素を高次元で融合させていることにあると私は思う。しかし、残念なのは、曲の完成度にムラのあること、一部のアップテンポの曲において、伴の歌唱に単調さを感じてしまうこと、実力のすべてが作品に反映されていないと感じてしまうこと、などが、彼らを「トップ」にしない理由である。だが、その一部の問題以外に関して、他者を寄せ付けない孤高性を有していることは間違いない。
さらに、所属しているエイベックスの強さが影響し、将来性や組織からの尽力に関しては、ガーネットクロウの比ではない。この勢いを有したまま、どこまで彼らが突っ走っていけるのか、非常に楽しみである。

何を基準にアーティストを評価するかに関して、様々な意見がありましょう。売上げ、ということもそのうちの一つ。しかし、音楽的技量とそれに裏打ちされた曲の完成度という基準で考えたとき、この2つのグループは業界の中で突出した存在になっていると考える。殆どのグループやバンドアーティストは、バンド内の1人ないしは2人の優れた才能に支えられているといっても言い過ぎではないだろう。しかし、メンバーそれぞれが優れた才能を有しているのみならず、それぞれが自分の果たすべき役割を認識し、それを確実にこなし、きちんとした結果を伴って曲に反映させられていることが、この両グループを特別なものとしている大きな理由なのではないだろうか。残念ながらこの点に関し、この両アーティスト以外に自分を満足させてくれる存在はいない。といってもそれは、他に優れたグループアーティストがいない、ということと決して同義ではない。
次回以降は、この両アーティストに対する刺客的存在になりうるアーティストを始め、多くのアーティストを紹介していきます。紹介予定のアーティストは、Core of soul、See−Saw、ラムジェットプーリー、タンバリンズ、Day after tomorrow、ZONE、ELT、I WiSH、ブリリアントグリーン、GOGO7188などなど・・・。







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