File60 GIZAアルバム詳細評論その7〜ガーネットクロウB


今回からは巷で言われている今作に対する意見、特に悪い点で指摘されていることに対し、私なりの見解を述べていきます。そして今作の問題点に関しても述べていけたらと思います。大雑把ではありますが、世に出ている意見をまとめると

@1曲目に「今日の君と明日を待つ」を持ってきたこと
Aシングル曲4曲連続−−通称串刺し理論のこと
B「恋することしか出来ないみたいに」を本編ラストに持ってきたことCキラータイトルがないこと
D「夢みたあとで」リミックスの存在
順に述べていきましょう。

@。この曲を1曲目にもってきたことに対する反発及び、最終曲として持ってきたほうがよかったという意見が多いようですが、個人的にこの考えには賛同しかねるところがあります。それはこの曲のBメロ以降の比較的陽の展開がラストを締めくくるというよりも、「これから始まる」という感じがするからということにありましょう。イントロの感じは2ndのラスト曲「Holy ground」と似ている部分があり、ラスト曲という感がしないでもないですが、かつてより強靭さを感じさせるサウンドは、どちらかというとオープニング向けという気がします。次は順番を代えてB。この曲そのものは、今までの作品のラスト曲に比べると最もラスト曲らしくないと言えるでしょう。その点は否定しませんが、1曲目との対比を考えると、こういった曲を最後に持ってくることもまたアリなのではと思います。少し哀愁を感じさせながらも、明るくさわやかにという終わり方は、「また次に続く」という感がして個人的に不満はありませんでした。物議をかもした「サンキュー」も中村さんのユーモアさがでていてよかったのではないだろうか。この点に関してはこのサイトをご覧になっておられる皆様のご意見もお聞かせいただけたらと思います。
続いてA。シングル4曲連続続いていることに関する批判がかなり集中しているようですが、この批判に対してもそれほど問題ではない、というのが私の見解であります。2ndアルバムでもそうなのですが、シングル連続の後に続く、アルバムオリジナル曲の曲順やそれによる世界観の提示、ということを考えるとシングルを序盤に連続してつなげざるを得なかったのではないでしょうか。これらシングル曲をばらし、特に6曲目以降の秀逸な曲展開の中に放り込んだとしたら、果たしていい結果を得られたでしょうか。そうはならなかったと思います。終盤の盛り上がりに明らかに歯止めをかけるような気がしてなりません。
ただし、4曲連続ということよりも、その順番には問題があるでしょう。2曲目を「君という光」にしたのは明らかに失敗。1曲目と曲調が似ているからというのがその理由なのですが。個人的に「クリスタルゲージ」か「泣けない〜」を2曲目に持ってきたほうがよかったのではと感じます。(このことはガーネットクロウ詳細評論の「ガーネットクロウの課題」で詳細に分析します。)
Cに関してはおおむね賛成。この作品は名曲ぞろいでありますが、ガーネットクロウの歴史を構築していった超名曲、個人的には「水のない晴れた海へ」「Holding you and swinging」「Cried a little」「未完成の音色」「Holy ground」といった曲に匹敵するものがないという指摘は納得できるものがあります。ただし、全体的な曲の出来のよさ、特にアルバムオリジナル曲のそれに関しては、1stの次で2ndと匹敵するかやや上なのでは、と繰り返しアルバムを聞いていて感じるようになりました。(それにしても、どの作品においてもガーネットクロウのアルバム曲のできは凄い。他のアーティストをほとんど問題にしていない。)。また、多様性においても今作が一番秀逸ではないでしょうか。キラータイトルは確かにないものの、それが決して完全なマイナス要素とならないほどに、アルバムオリジナル曲の総合的な完成度が優れていたといえるでしょう。
Dですが、これは100%全面的に支持。何故にこの曲を今作に入れなければならないのか、理解しがたいところがある。できは悪くはなかったが、「だから何」というのが正直な感想だ。「いまさらこの曲を聞かされてもな〜」と感じる人が殆どではないだろうか。前作・前々作でもそうなのだが、作品としての思想性や芸術性が他のアーティストよりも強いガーネットクロウの作品において、単なるポップスやR&Bアーティストの如く、リミックスを最後に入れるということが、どれほど作品の質を考える上で役に立っているのか、甚だ疑問。「画竜点睛を欠く」とはまさにこういうことをいう。こんなものを入れるのであれば、カップリングの名曲や新曲を1曲でも入れたほうが絶対によかったと断言する。この作品の最大の問題のひとつがこのことであった。

いろんなところにおける、ガーネットクロウ関連の書き込みを見ていると、ガーネットクロウほど、「聞き手それぞれに様々な意見やこだわりを持たせる」アーティストはいないのでは、と強く感じます。今回のアルバムの出来に関しても、どの曲が一番好きかに関しても、これほどまでに人々を議論の渦に巻き込み、人それぞれが違った考えを有し、それによるすさまじいまでの応酬が繰り広げられる様は、他のアーティストでは殆どないといってもいいぐらいでしょう。良くも悪くもそういった議論や書き込みが多いということは、それだけガーネットクロウが「語るに値する存在」に他ならないからだと思います。ファンに対して彼らの音楽の与える影響が強いということの証明でもありましょう。その点だけを取り上げてもガーネットクロウの凄さがうかがい知れます。陳腐な言葉になりますが、やはり彼らは只者ではない!!。

次回は最終章。近作を含め、ガーネットクロウの問題・課題と今後のことなどを中心に記し、GIZAアルバム詳細評論を終了させたいと思っております。その後は紅白歌合戦について展開していく予定です。何とか紅白本番までに仕上げたいのですが・・・。







botan2.gif
他事争論過去一覧へ


botan1.gif
ホームへ