File42 エイベックス〜帝国の完全崩壊?


今年に関しては、個人的にひいきにしているGIZAアーティストの楽曲のできの悪さや、それ以上の販売戦略の悪さから、それらに対する批判に論が行きがちであった。しかし、冷静に見て考えた場合、GIZA以上に酷い状況であると、今年のエイベックスに対し言うことができる。
昨年12月のDAIのアルバム発表から、年が変わって以降の多くのアーティストの楽曲発表。その数々に関し、正直なところ非常にうんざりりさせられている。

その象徴ともとれる楽曲は、

浜崎の「&」、安室の「Put ’Em Up 」、ELTの「ファンダメンタルラブ」、DAI「魔法の言葉」、島谷のカバー曲「元気をだして」、「赤い砂漠の伝説」・・・などなど、挙げていったらキリがないでしょう。特に浜崎・安室・ELTの3者に関しては、このようなレベルの低い楽曲を発表することが、案として通ってしまったことに、意味不明さを感じずにはいられない。楽曲レベルが落ちているのはGIZAと同じであるのだがGIZAの場合、例えばトップをはる倉木・愛内・ガーネットクロウらに関して、売上げはともかく、楽曲の質に関しては、「あくまで彼ら自身の過去の楽曲」と比べてのことであり、業界の他者と比べた場合、彼女らの楽曲の質というものはなお高いということができる。
しかし、エイベックスに関しては、過去の楽曲と比べての質の低下ももちろん、しかしそれ以上に、業界他者と比べても情けないくらいに低い。
そしてGIZAと比べてもう一つ顕著な違いは、ELT・DAIといった、自分たちで曲を作るアーティストの楽曲レベルの著しい低下である。GIZAはガーネットクロウだけが、レベル低下の対象となっているが、そのほかの小松未歩やタンバリンズやラムジェットプーリーといったアーティストに関しては、そのことは当てはまらない。下がるどころかあがってきているといえる。
エイベックスのこの両名に関しては、行くべき方向性とやるべき音楽とに対する認識の欠如によって、過去の楽曲の存在が「虚構」と思えるほどの、情けない楽曲のオンパレードを生み出し続けている。

社全体の活動状況も酷い。所属アーティスト一覧を見ると、非常に多くのアーティストの名でひしめいているが、はっきりいってまともに活躍しているアーティストは10組に1組いるかどうかの程度にまでに来ている。もう何年もページを更新していないアーティストがいったどれほどあるのか・・・、把握することは既に不可能でありましょう。肥大化しすぎた組織の典型的末路状態ではないだろうか。
今をもってなお、エイベックスの業界に占めるシェアは約10%前後とかなりのものがあります。しかし、ほぼ同レベルのシェアを有している東芝やソニーと比べるとアーティストの質と楽曲の質とに関し、埋めがたいほどの差が生じてしまっている。
正直、個人的には、エイベックスはもう「死んでいない」というだけで、状況としては「植物状態」「脳死状態」といってもいいところまで来ているのではないだろうか。はっきりいって死刑執行してもいいとまで感じるのですが、かろうじてそれをとどまらせているのは、BOAとFAYRAY、Ruppina、D・A・Tらの存在。彼女らは、死につつあるエイベックスにおける、なけなしの生命維持装置であろう。
上半期の総評で、彼女らの曲が何曲か入っていたことが、せめてもの救い。

まあ個人的な思いはともかく、売上げという面でもかなり落ちているのも事実。やはりトップの浜崎の売上げ低下が著しい。まあ、落ちたといっても、相変わらずランキング1位になったりしていることもあるが、以前とは比べ物にならない売上げ低下であるとは確実にいえる。浜崎の場合、今年もベストアルバムやシングルの乱発から、売りあげ総数に関しては依然トップであると思うのだが・・・、せこさまるだしということは隠しようがない。
(しかし、ここ最近の浜崎の楽曲が、今をもってなお、これほどに売れるのか、個人的には不可解極まりないですね。先日「カウントダウンTV」で上半期ベスト50をやっていましたが、倉木の楽曲で、まちがいなく今年を代表する名曲「Time after〜」が36位どまりとは・・・。浜崎はもちろん、モーニング娘や、桜庭裕一郎にすら負けているありさまでした。)。
去年ぐらいから、浜崎の落ちた分を、島谷とBOAとDATの3者が補っているといる。しかし、この中でBOAがこけてしまったら、今のエイベックスは確実に倒産街道まっしぐらになるのは間違いないだろう。

長々と適当なことを述べてきたが、エイベックスが何故にここまで落ちぶれてしまったのか、その最たる理由は、楽曲製作陣のだめさ加減に集約されている。安室や浜崎を始めとしたシングル曲の製作能力はいわずもがな、さらに酷いのは、アルバム楽曲の製作能力でありましょう。
このことはGIZAを除く各音楽会社のアーティスト全般にもいえることだが、ここ最近のアーティストのアルバムで、最初から最後まで通して聞くことのできる作品というものが、あからさまに少なくなってきている。エイベックスは、ELTの新譜や島谷の3rdやドリームのベストアルバムなど、まさにそれを最も象徴するような酷さである。今年に限ってはBOAとFAYRAYの2者がかろうじて踏みとどまったのみ。

恐らくエイベックスは表向きのCDの売上げを見ていて、「まだまだいける」と考えているような気がするのですが、正直、文化や芸術たる音楽の供給会社として考えるとき、いかほどに彼らが優れた作品を送り出し、世に貢献しているのかに関し、相当な疑問があります。既にエイベックスは業界に対する影響力をもっていない。ここ数年の流れを動かしたのは、かろうじてBOAでありますが、彼女に関してはエイベックスの功績というよりも彼女自身の天賦の才によるところが非常に大きい。
GIZAのところで述べたことと重複するが、GIZAと同様エイベックスも他社のアーティストにやられっぱなしということができる。しかし、GIZAと同様、業界の盟主の地位に再びつく事はもう2度とないのではないだろうか。それを果たすためには、一度すべてを壊すぐらいの覚悟でやらないとだめだろう。特に何の魅力もない作曲陣営を一新すべき。

今年後半、エイベックスも数多くの作品をだすことだろう。少しでもましな曲が、1曲でも出てきてくれることを望んではいるが、果たして・・・。

次回は、番外編で「洋楽女性アーティストを語る」を予定。







botan2.gif
他事争論過去一覧へ


botan1.gif
ホームへ