File36 ビーイング変遷史その5


話の前ふりが長くなったが、今回はここまでのGIZAの戦略について記していく。

GIZAの戦略は、基本的にはビーイング今までにとってきた戦略を踏襲しているといってもいいのだが、GIZAになってから大きく変わった点や強化された点が多々あるといえる。その点の比較も考慮した上で、この時期GIZAの戦略としては、

@メディアへの露出の規制緩和
Aそうでありつつも一部の媒体を用いたアーティスト情報の管理
Bライブ・コンサートなどの開催
C特定のアニメやテレビ番組に的を絞ったタイアップ戦略
Dアーティストの外見と声質のさらなる重視
E女性アーティスト重視
F時々に流行している音楽を取り入れた音楽性
Gアイドル的なアーティストと、音楽的素養の高さを見せるアーティストの階層分化

などを挙げることができる。

各要素が絡み合っていることから、個々に説明することはできないので総論的に解説していこう。

@ABに関してだが、まずビーイングからGIZAに移行したことによって一番変わったのは、アーティストの露出のことであろう。アーティストの個人情報を明かさないというビーイングの基本鉄則も、ガーネットクロウや小松未歩など一部のアーティストにはまだ適用されているものの、倉木麻衣や愛内里菜らなどに見られるよう解禁の方向へと進んでいるといえる。また、かつては雑誌で彼女らの記事が載ることすらありえなかったのだが、今日では「J−Groove Magagine」や「Music Freak Magagine」といったものに寡占的に集中させつつも、一般の音楽雑誌の取材にも応じたりしている。
テレビ出演もそうであろう。ミュージックステーションを主軸にしつつ、「ポップジャム」「カウントダウンTV」など他の曲の音楽番組へも出演するようになった。(でもパクリ発言の「Hey Hey Hey」にはあまり出ていないね)。そうでありながらも、「MUSIC272」「SO−HOT」「メッチャE」などのように情報をきちんと独占・寡占しているところはかつての戦略の解禁でありつつ強化でもあるといえる。
そして何よりも見逃してはならないのは、ライブの解禁である。B’z、TUBEは別として、今までライブらしいライブをやってきたビーイングのアーティストは、Feel so BADぐらいであったのだが、倉木麻衣のコンサートツアー開催やR&Bリスペクト・ホットロードビーチパーティーの開催、ガーネットクロウのライブツアーに見るように、テレビに出演するしないに関わらず、GIZAのアーティストがライブを行うようになった。

こういったアーティストの露出解禁をするようになったのは何故なのだろうか?。それには他の事務所のアーティストの積極的対外活動といった戦略をうけて、ということもあるだろうが、「ライブをやってこそアーティスト」といった世間的意識の影響を考慮せざるを得なかったことが大きいと私は思う。今のトップアーティストや人気アーティストの殆どがライブをやっているという厳然たる事実の前では、かつてビーイングが成功させてきた方法論は、もはや全く持って通じない。実際、ビーイングやGIZAに対する人々の不満は、「プロフィールも公開しない、ライブもやらない、テレビもでない」といった秘密主義的な政策に集中しているといえるからだ。GIZAはそれを解禁することによって世間の非難を少しでもかわそうとしたとしたといえるのではないだろうか。
ただ、そのことが完全に攻をそうしたかというと、必ずしもそういえないところがあるものの、個人的に彼女らの姿を見る機会が増えたのはいいことであると思う。特にライブは、アーティストの歌唱力を大きく伸ばす最大の要素でもあるので。倉木・愛内・中村らアーティストらがライブを経て格段に歌唱力を伸ばしたことからもこのことはいえよう。
だいぶ長くなったが他の事についても解説していこう。まずCについて。ビーイングは昔からタイアップにかなり力を入れていたことはよく知られていることであるが、GIZA期になってから、そのやり方に明らかに変化が見られるようになった。ビーイング時は、ドラマ・CM・そして特定のアニメといったタイアップ方針をとっていた。GIZAになってからも「名探偵コナン」を始めとした特定アニメに集中したタイアップという点では変わらないものの、CMやドラマといったタイアップが大幅に減ったことだ。しかし、かわりに「すぽると」「日テレのプロ野球中継テーマソング」「モグモグコンボ」といったように、ドラマ以外のジャンルのテレビ番組にタイアップを大幅に増やした点にある。かつての散漫さが否めなかったタイアップを絞り込むことにより、不特定多数というよりは多数とはいかないまでも、番組を見ている特定数に確実に訴えることを重視したからであろうか?。このことに関しては自分なりの納得する答えというものがでていない。
次は、D。かつてのビーイングももちろん外見重視の政策をとっていたが、GIZAになってからはその動きがさらに加速した。ビーイング時も坂井泉水・高橋美鈴・水原由貴などに見られるように美人が多かった。しかし、それはどちらかというと派手目な美人であり、彼女らのスタイルのよさを中心としたSEXアピールの要素が強かったといえる。だがGIZAの女性アーティストは、AZUKI七・北原愛子・小松未歩といった単に美人といってしまうにははばかられるような浮世離れした感のある女性が多い。スタイルのよさというよりも顔の美人さとそれ以上に外見がもつ雰囲気に独特の魅力があることが強みである。これら人物以外にも外見の魅力が優れているアーティストが多数おり、元来有しているビーイングの強さがさらに強化された点は評価してよい点であるといえる。
そしてもう一つ声質も忘れてはならない。が、長くなりすぎたので、そのことは次回以降にします。  







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