♪File:20 落日のGIZAA〜GIZAアーティストの資質その1


今回からはGIZAアーティストの資質について語っていきます。

前回でも述べましたが、GIZAのアーティストは総じて、他の事務所やレコード会社のアーティストらと比べると歌唱技術という面で明かに劣っているといえます。その例外からもれているは大野愛果・愛内里菜の2人だけか(他にもいるけど現在活動中ということでいうと)。しかし、彼女らには技術面での不足を補って余りある「声質」の魅力、特にGIZAお得意の哀愁漂うメロディーや日本の歌謡曲を進化させた良質のメロディーを引き出すそれに関しては、他を凌駕していると思います。それは、GIZAの基本的な戦略に、「アーティストのメディアへ非露出」ということがあるが故に、アーティストに対し、より聞き手に訴えるもののある「声質」を重視していることがあるからであります。
そして、GIZAアーティストを考える際にはずすことの出来ない最大の要素、アーティストの外見の魅力があります。かつての坂井泉水・大黒摩季・マニッシュ、そしてGIZAの北原愛子・三枝夕夏・AZUKI七など、元モデルとか元レースクイーンとかいろんなうわさがあるようですが、とにかくなまじのアイドルや女優など問題にしないほどの外見は、ここの事務所の最大の武器の一つといってもいいでしょう。エイベックスやソニーでもいわゆる美人アーティストは数多くいますが、メディアへの露出はおろか、出身地以外(倉木・愛内・三枝など公開する人も増えているが)の個人情報の殆どを公開していないが故に持つことの出来る「浮世離れした感」という言う点で、大きな違いがあると思います。
この方法論は、ある意味情報化社会の現在において時代錯誤の感は否めない。しかし、それ故にGIZAのアーティストが、弱小ではありますが業界での一勢力を築くに至ったと感じます。

だが、ある程度の成功を得たこの方法ではありますが、そのためにGIZAのアーティストが持っていないもの、及び失ったものも多いと思います。当たり前のことではありますが、歌唱技術・声質・音楽的才能・外見・アーティスト性・エンターテイメント性などの要素を全部、しかも高い次元で満たしている人間は、あまりにも少ないということは言うまでもありません。GIZAは外見と声質という要素をより重視しがちであることから、歌唱技術や音楽的才能といったアーティストとしての技術面を大きく犠牲にしたといえます。その代わりかつてのビーイング及びGIZAは、詩曲分業製作を徹底(私は分業制音楽製作と称しているが)することによって、犠牲にした物を補ってきました。
しかし、それを完全に補うことは到底できないわけで、それ故に業界でのある程度の地位を築いていながらも、宇多田や矢井田、椎名や鬼束、MINMIなど90年代の後半以降の女性音楽シーンを変えてきた「天才」らに常に時代の先を越され続けているという問題を抱え続ける羽目になっているといえましょう。近年は小松未歩やガーネットクロウの中村由利など非常に優れた音楽的才能をもつ人材も出てきていますが、前回にも述べたようにGIZAそのものの戦略の下手さ加減もあり、彼らが才能に見合った評価を世間や業界から得ているとは、たとえ熱心なファンである私でさえもいえないと思います。

そして、最近、何故GIZAのアーティストは「売れないのだろうか」と考えているうちに一つ思い至ったことがあります。それはいままで述べてきたGIZAの戦略及び事務所の体質と密接に関わっていることであると思いますが、この話は次回に。ただ一ついっておきますと、アーティスト自身の持つ主張の弱さということであります。それではまたです。







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