他事争論

File159 2005年上半期音楽シーン総評の総評4〜GIZA編2


●GIZA編〜仁義なき活動評価

・三枝夕夏 30点

シングル2枚のリリース、ライブDVDの発表、テレビや各種イベントへの出演、と活動振りだけを見ると、倉木に匹敵するものがあろう。そのことだけを見れば、ある程度の評価に値する。が、その内実に関しては意味不明で寒いものがある。
まずは、バンド形態になったのにその利点を生かせていないこと。バンド形態を生かせるであろうハードな曲調に彼女の声質・技量が合っていない。かといって、お得意のミディアムテンポのバラードにおいても、声の印象のなさや歌いまわしの平坦さ、詞とメロディーの不一致さなどが、没個性化と曲の質の低下に拍車をかけている。年齢の割りに中味がスカスカの詞の内容も問題だ。2002年〜2003年の癒し系・純愛系創成期であり、まだこの手のアーティストが少なかったご時世であればこのレベルでも通用しただろう。しかし、既にこの手のジャンルは成熟の段階に入り、より人間の内面や普遍的愛を表現する「脱癒し系」「脱純愛系」への動きを見せている。また、一連の「2005年上半期総評」で書いたが、ソニーや東芝、ビクターら大手が送り出した、歌唱でも作曲でも優れた実力を見せる有力新人でひしめくようになった。
もちろん、時流に乗ることが最善の選択肢ではない。ただ、時流に関係なく業界において確固たる地位を築けるほどの実力・個性・魅力が三枝にはない。その能力すべてにおいて、今年の有力新人にすら及んでいないと思っている。ここに来て顕著に露呈したのは、歌い手としての不器用さ、引き出しの少なさ、個性の弱さ・・・。はっきりいうが、ミディアムテンポの曲の歌い手としても、三枝の実力では「もはや通用しない」。つまりは市場に入り込む余地がないのである。

三枝を取り巻くさらなる問題としては、「GIZAの不可解な後押し」と「意味不明なビジュアル戦略」がある。

後押しの強さだけを見れば、事実上倉木に次ぐナンバー2の位置にいると言っても言い過ぎではない。ただ、それが世間的に通用するとGIZAが考えているとしたら、とんだお笑い種だろう。その最たるものが「依然として中味のないビジュアル戦略」を継続していることにある。これは何重もの意味で寒い。
まずは、「セクシー小町」の時にもそれほど成功しなかったビジュアル戦略を何故継続するのかという根本的な疑問がある。さらに、バンド路線を標榜しているのに、そういったものと全く逆のナンパ過ぎる「個人のビジュアルに頼りすぎた戦略」をとるのにも疑問が・・・。セクシー路線の次は、「婦警」の格好に「ウェディングドレス」・・・、これで「メイド服」が加われば完全にアキバ系コスプレのノリ。
しかし、「タレントでもアイドルでもない歌手である彼女が何でこういったビジュアル戦略をとる必要があるのか」というそもそもの疑問がぬぐえない。しかも今年で「25歳」になるのに・・・。Mステ出演時のウェディングドレス姿は確かによかったが、穏やかで繊細な曲調と、胸と足とおへそとを強調した衣装とがかみ合っていないのはいかがなものかと・・・。
それ以外にもビジュアル戦略と一体になるであろうトークのセンスに欠如しているのも問題。至極面白みに欠ける受け答えは聞いていて退屈なだけ。
こうやって見ていくと、いったい三枝は何がしたいのか、三枝に何をさせたいのかで疑問と不満ばかりたまっていく。器用さや柔軟性、面白みがないにも関わらず、彼女に多面的な展開をさせている点がそもそもの間違いであろう。根が間違っているので、何をさせても上手くいかないのは当然。ビジュアルを除く三枝の「マンパワー」の弱さが何とかならない限り、三枝に対するGIZAの戦略・後押しは永遠に花開くことはない。まさに「無いものねだり」。投資効率の悪さはGIZAナンバー1であろう。不毛なことに資金や人的財産を使用するのであれば、上木や竹井を始め新世代のアーティストのためや、優れた新人発掘のために使用するほうが遥かに有益だろう。
さんざんなことを書いてきたが、三枝に恨みがあるわけでもないし、活動を辞めろと思っているわけでもない。ただ、第一線で活動させるのではなく、彼女のビジュアルの良さを生かし、「マイペース」で安定感のある活動を目指すべきだろうとは思う。


・北原愛子 58点

今年はシングル・アルバム発表、インストイベント開催など、それなりの活動振りを見せたように思う。アルバムに関しては、「厳しい評価」も多々見受けられるが、個人的に「安っぽいが、聞きやすくなじみやすく、それでいて哀愁漂う楽曲と北原の声質の魅力とがいい具合にかみ合った」良作だと思っている。確かにファン以外にはなかなか支持されない面があるが、ビーイングらしさはあるので、北原ファンを中心にGIZAファンの中である程度の支持は維持できると思う。前作のような血迷った感が無く、北原の魅力を生かせており、戦略的にもこれといって破綻していないのは、ある程度評価してもいいのではないだろうか。この調子を維持していただき、活動休止という事態にさえならなければ贅沢なことは言わない。
ただ、一つ不可解なのは、今年になってから急に彼女に対し力を入れ始めたこと。だったら何故三枝が「セクシー小町路線」で積極的に売り出した2003年に、彼女も売り出せなかったのか。あのビジュアルを有益に活用しないのは、甚だ疑問。しかし、彼女に関しても今更ながらのビジュアル戦略には厳しいものがある。年齢的にも恐らく三枝や愛内と同じくらいだと思うから・・・。


・滴草由実 20点

上半期の活動はシングル「花篝り」のみ。この曲に関しては、不満点もいっぱいあるが、まあ許容範囲であろう。タイアップ元の番組内容にも即しているし。但し問題は、この曲の出来でもこの曲における滴草の歌唱でもなく、この曲で滴草を売り出そうとしたことにある。
滴草はGIZAでも珍しく、本格的なR&Bや洋楽ナンバーをやる歌い手である。個人的な好みで言うとこの手の音楽はそれほど好きではないが、彼女はそれなりのレベルのものを出し続けてきた。にも関わらず、かつてのシングルやアルバムで培ってきた音楽と全く違う曲種の曲を題材的に売り出す意味が分からない。「花篝り」を聞いて、「和の要素や民族音楽の要素を取り入れた優雅な曲をやる人なんだな」と思い、気に入り、1stアルバムや2ndアルバムを買った人がいたとしたら、その人はどう思うだろうか。きっと騙されたと思うだろう。明らかに詐欺である。これは「花篝り」のカップリング曲の構成にも言えることなのだが・・・。彼女を売り出そうとするのなら、彼女の本来の領域であるR&Bや洋楽ポップスでやらなければならない。それまでに出してきた作品とのつながりが全く皆無な戦略をとったのは、はっきりいって間抜けそのもの。これでは石嶺聡子や池田綾子、夏川りみの追随者と思われても仕方ないだろう。一生懸命やっている滴草に失礼だ。


・岸本早未 25点

彼女の場合上半期に活動がなかったので本来は0点。しかし、シングル連動企画で入手した特典カレンダーでの彼女の美しさ、かわいさに敬意を表して25点進呈。


・菅崎茜 0点

流石に全く商品リリースのない彼女に点数は与えられない。「詞が出来た」「レコーディング中」と日記で書かれてから早7ヶ月以上・・・。いくら学生だからといってこれはあんまりだろう。受験生でもないし、夏休み、春休み、土日の休みとあるのだから・・・。いい加減パンライブだけではファンも愛想を尽かすだろう。そろそろ商品リリースしないとこのまま自然消滅というのが現実のものとなりそう・・・。こんな様になったのは、いったいどのような経緯があったからなのか、明確な説明を是非とも聞かせて欲しい。 下半期の復活を願う。


・the★tambourines 0点

タンバリンズに関しても、全くリリースがないので菅崎と同じく0点。ただ、彼女らに関しては、夏から秋にかけてシングルとアルバムのリリースがあるようなのでそちらに期待。






botan2.gif
他事争論過去一覧へ


botan1.gif
ホームへ