他事争論

File159 2005年上半期音楽シーン総評の総評4〜GIZA編1


●GIZA編〜仁義なき活動評価

今回からGIZAの総評に入ります。まずは各アーティスト上半期の活動振りに対し、採点を行います。
採点ですが、大学のテストと同じく100点満点採点で60点を合格ラインとします。
評価の際に重視することは、

1・該当期間中の活動状況(CD発売、ライブ、テレビ出演など)
2・楽曲評価(曲の完成度、歌い手との相性、戦略との兼ね合いなど)
3・アーティストの実力(歌唱力、作詞力、作曲力など)
4・対費用効果(社からの尽力、投資に見合う成果をあげているか)
5・戦略(アーティストの魅力がきちんと生かせているか、時代の流れを読めているか、アーティストが与えられた役割を果たせているかなど)

の5つ。この5つの点を含め、管理人の独断と偏見でGIZAアーティストを評価していきます。
よって、はなからそこに「客観性」や「公平性」といったものは存在しません。それと、GIZAの著しい低迷状況があるので、全体的にかなり厳しい評価になります。また、アーティストに実力があろうと、該当期間に活動をしなかったものは必然的に点が低くなりますので、この辺のところをご理解いただきながら以下の文面を読んでいただけたらと思います。厳しい評価や批判文面が嫌な人、特定のアーティストに対する厳しい評価が嫌な人、人それぞれの意見として認識できない人は絶対に読まないで下さい。ここのところを守らずに文面を読んで「気分を害した」「評価は間違っている」「ムカツク」と思われても言われても、しったことではありませんので。

ということで、早速評価に入っていきます。評価はGIZA24枠の順番どおりに行います。



・倉木麻衣 40点

3枚のシングルリリース、ライブDVDのリリース、めざまし土曜日タイアップ、などなど、GIZAの中で最も精力的な活動を行ったと言えるだろう。しかし、厳しい評価にしたのには、リリースされた3枚のシングルの出来と、それに絡む戦略がずさんすぎたからである。
大学卒業〜専業アーティストとして新たな出発〜と一生に一度しかないであろう機会を全く有用に活用できなかったのが痛い。セルフプロデュースの名の下、春のシーズン・卒業シーズン・新たな門出といったものと何の関係もない、「ダンスチューン」を2枚連続出してしまったのは、個人的に全く理解しかねる。「Time after〜」以降本格バラードがない事実を見ても、このジャンルで勝負すべきであった。
このことと同じくらい問題なのは、曲の質の低下であろう。ただし、このことに関しては、単純に曲の質が下がったというよりも、曲の質の低下と倉木の「曲に合わせる歌唱」及び「人が変わったように低下した作詞レベル」との相乗効果によるところが大きい。今年になってから顕著に出てきた軽薄な英詞の羅列、文法のおかしさなどにかなり気が滅入った。
倉木の問題は、「売れ筋アーティスト」「看板アーティスト」という重責を担っているにも関わらず、「卒業」ということでマスコミからも話題にしてもらえるであろうこの時期を利用して売り出していかなければならないのにも関わらず、「倉木のセルフプロデュースの場」にしてしまったことにある。著しい売上低下の一因として、「実験性」に「それなりに倉木のファン」という人がついていけなかったのがあるだろう。私のように・・・。
ただ、人気アーティスト・売れ筋アーティストが様々な理由によって音楽性を変化させていく・実験的な試みをする、ということは今まででも多々あり特に珍しいことでもなんでもないし、いずれはやらなければならないことでもあろう。問題は、卒業シーズンとあわせてやったことにある。実験性を打ち出すのであれば、少なくとも今年の終盤ぐらいからにすべきであったと考える。それと、倉木に変わる「看板アーティスト」を擁立できていないのも問題。このことが出来ない限りは、「アーティストとしての自我」と「売っていかなければならない看板アーティストとしての使命」との間で板ばさみになり、どっちともつかずの中途半端な戦略・楽曲にしかならないだろう。
また、今でこそ少しマシになったが、「ダンシング」までにおける「セクシー路線」のビジュアル戦略も大きな減点要因。愛内や三枝の所でも記すが、「ビジュアル戦略」に対するこの会社の「不勉強さ」を露呈しただけ。
倉木を巡る戦略や楽曲の迷走加減は、上半期のGIZAの低迷を象徴とも言うべきものであった。


・小松未歩 70点

この人に関しては、殆ど語るべきことはない。7thアルバムの完成度の高さ、高水準の楽曲を安定供給できる実力、それで十分である。何だかんだ言って、この人ほど安定している人は実はいないのでは。
今更メディア戦略に打ってでろ!!という人もいないだろうし、そうする必要もないだろう。しいて言えば、GIZAがそれなりのタイアップを与えることと、小松のリリースペースを乱さないということぐらい。


・愛内里菜 0点

GIZAだけでなく、2005年上半期のワーストアーティストだと思っている。上半期の愛内の活動に対し何一つ評価できるものがない。小松と違い問題が多すぎる。
やはり一番問題なのは、唯一リリースされた作品である「赤く熱い鼓動」の出来。単調で面白みのないメロディー、しょぼい編曲、それらと全くかみ合っていない愛内の歌唱・・・。表題曲もカップリングもあまりにお粗末すぎた。
それと、未だに執拗に続けている「ファッションへのこだわり」も疑問。いったい誰を対象にして行っているのだろうか。ファッション性が重視されなくなったここ2年の音楽シーンの動きや、「地味・素朴・純愛・ピュア」といった要素がもてはやされている社会・文化の動きとかみ合っていないこの路線を、25歳になる今においてもやる意味が全く理解できない。GIZAの対メディア戦略、対ビジュアル戦略の中核を担っているのに、曲もビジュアル戦略もダメダメではお話にならない。
音楽性に関しては、露骨にハードロックやラウドロック色を強めているものの、これら曲調と愛内の歌唱との相性や、先鋭さやワイルドさに欠ける容姿・キャラクター性もあり、ビジュアル戦略同様これまた全くかみ合っていない。
結局あらゆる面における方向性の不明確さや中途半端さが彼女の魅力を大きく奪い去っていると言えるだろう。如何に歌い手としての実力があろうと、戦略や楽曲の方向性とかみ合っていないと意味を為さないということを見事に示したように思う。


・GARNET CROW 70点

活動5周年ということもありライブ、「GARNET CROW first photoscope〜5th Anniversary〜」発売、シングル発売、TV出演と上半期のGIZAの中では最も安定した活動をしたように思う。本来なら80点以上をつけてもいいのだが、そうしなかったのは、1・中村の調子の悪さ、2・シングルとリミックスCDの発売延期があるからだ。後者は「まあGIZAのことだから」と最大限譲歩してよしとできるが、前者はかなり不安。年末の風邪&TV出演〜ライブへと至る強行スケジュール、さらに、元々ライブ時に妙に声を張ってしまう彼女の歌唱の悪しき癖と、力強い歌唱を要求する4thアルバムの曲とが中村の喉にダメージを与えてしまった・・・。
これらの問題の殆どは、GIZAの配慮により改善できるが、歌唱に関しては本人の努力でしかどうにもならない。如何に自分の喉に負担をかけない歌唱を体得できるかどうかが、歌い手としての彼女の成長とガーネットクロウの進化の鍵を握っていると思う。今年の残りに関しては、特に活動する必要はないだろう。それより長期休暇をとらせ心身共のリフレッシュを行わせるべきだ。
それと、ここ2年くらいのガーネットクロウによくあった「発売延期」「発売中止」は金輪際やめて欲しく思う。このような愚かな行為は社としての常識を疑われるだけでなく、アーティストに対するマイナスイメージの形成にも繋がる。一体GIZAは自分の所のアーティストを一体何だと思っているのだろうか。

続く。






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