♪File:2 ガーネットクロウとの出会いA


前回からの続きです。

早速家に帰って視聴。一曲目「水のない晴れた海へ」のイントロが流れる。その深遠で美しく荘厳なイントロ、そして全体を貫く、真冬の夜中のような冷たさを意識させられるサウンド、文学的匂いを感じさせる歌詞、そのすべてが今までに聞いたことのないタイプの音楽であった。
しかし、アルバムを一通り聞いたとき、それなりの才能を感じされたものの、コナンではじめて彼らの曲を聞いたときと同様に、正直あまりいいとは思わなかった。だが、いつもならここで、「もういいや」とか「つまらんな」という否定的判断を下し、最悪の場合売ってしまう、ないしは倉庫に眠ったまま、という道を歩むことになるのだが。このときは不思議とそういう気がせず、毎日聞き続けることをやめなかった。

そうして何度か聞いているうちに、ある日突然、彼らの紡ぎだす音像が急に耳になじむようになり、評価が一変。もともとまだましかな、と思っていた1・5・9曲目が、実はとんでもない名曲なのではないかと感じ、それからはすべての曲が良いと思えるようになってきたのである。

低評価から絶賛----、この心境の変化の理由の最たるものは、自分の音楽的価値観がガーネットクロウの曲を聞くことによって変えられたことにあると思う。今まではこういった音楽を聞いたことがなかったゆえに、自分の頭や心にそれらを受け入れる土壌というものが存在しなかった。確かに、聞いたことがない、といってしまえば、出逢う音楽すべてがそうではないのか、といえなくもないのだが、聞いた際に自分が気に入らなかったりした場合の殆どすべてが、その後何度聞いてもやっぱり感じ入るところがなかったのである。しかし、彼らの場合、繰り返し聞いているうちに自分の頭と心に、まるで畑を耕すように、彼らの音楽を受け入れる土壌が自分の意識しないところで作られていったのである。

最初はいいと思っていたけど、何回か聞いてくるうちに飽きてくるというパターンは、今までいやというほどあったが、その逆といえる今回のケースは非常に珍しい。自分にとってかけがえのないアーティストの条件の一つに、「自分の今までもっていた考えや価値観というものを根底から変えてくれるもの」ということがあるが、ジャケでの衝動買いといい、下された評価の180度転換といい、ガーネットクロウはこの条件を見事満たしていると思う。
やはり運命の出会いと感じた自分の判断に間違いはなかった。

その後もガーネットの新曲を聞くたびに、「始めは最低の評価」→「ガーネットはやはりすごい」の繰り返しが続いた。「Last lave song」から「クリスタルゲージ」までのシングル、2ndアルバムもインディーズ盤すべてである。でもいつも結果として180度考えを変えてしまう自分が恥ずかしくなってしまうだけである。

これからもガーネットクロウには、私のちんけな価値観など吹き飛ばしてくれる名曲を作ってくれるように願っている。

他事争論とかいっておいて今回のちょうちん記事はなんだ、と思われた方すいません。次回からは一応、音楽評論らしきものをやっていきますのでお願いします。タイトルは「2003年女性音楽シーンを占う」の予定です。では。







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