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竹井詩織里 「The note of my eighteen years」 | 2003・12・03 | 68点 |
| 今年デビューしたGIZAの新鋭竹井の1stカバーアルバム。ただしインディーズ盤である。実質オリジナル曲は1曲で残りは全部カバー曲なので、純粋な意味で彼女の作品とは言いがたいのだが・・・。できはというといまいち。竹井はGizaのアーティストらしく優れた声質を有しているが、少し弱さを否めない。また、歌唱力はまずまずだが、決して高くもない。1曲目では歌唱のよさを見せてはいたものの、それ以外の曲、特に自分の曲でさえなかったのはかなり痛かった。彼女はジャズの要素を取り入れたポップス音楽で活動を展開していくと思うのであるが、この作品を聞いている限りでは、その先行きに不安を感じてしまう。それほど彼女の声質や歌唱にあっているとは思えないからだ。(2003/12/11) | |||
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竹井詩織里 「My note of my nineteen years」 | 2005・01・19 | 73点 |
| 10代最後を記念・記録してという味合いで発表したカバーアルバム第2弾。自身の音楽観や人生に影響を与えた曲を選び、歌ったこともあり、彼女の高い歌唱技術は当然として、暗さや切なさが主軸となっているオリジナルアルバム曲にはない伸びやかさや楽しさをうかがい知ることが出来る。よって、いわゆる「ヤラセ的馬鹿バー(バカバー)」のような、歌い手のやる気のなさや技量のなさ、意識の低さに基づく不愉快さや商的せこさを感じることはない。それだけではなく、本人が公式サイトのセルフレビューで、 「でもこのカバーアルバムは、もっと自由に音楽を楽しむ実験的なところもあるので、色々やってるなぁと軽い気持ちで楽しんでもらえればうれしいです。ここで色々試してみた事で、次の時にこれ使おう!とかこの録り方はこうなるから使ってみたい!」 と書いているように、アーティストとしての能力開発やこの先の音楽性の模索を視野に入れて作品を制作したということがよくわかる。音楽に対する竹井の意識の高さやセンスのよさを裏付けるものではないだろうか。ビリー・ジョエルや大貫妙子といった彼女の年にそぐわない有力どころの曲の選出や、竹井と同世代の女性から絶大な支持を受けているブリトニーやアブリルと、露骨にジャンルが違うアーティストの曲の選出からも、そのことが伺える。この心意気は高い評価に値するが、ただ、作品を考える上で、このことがマイナス要因に繋がってしまったともいえる。 2曲目や3曲目など彼女のオリジナル曲に近いような曲においては、彼女の高い歌唱技術と声質の魅力とがふんだんに生かされており、聞いていて恍惚としてしまう極上の雰囲気を作り上げている。竹井節全開といっていい。しかし、やはりというか、ブリトニー曲の4曲目やアブリル曲の5曲目は無理があった。原曲のような勢いやシャープさが殆ど出せていない。いくら竹井でも、まだジャンルの壁を越えるほどの歌唱は見せられなかったということか。故に、竹井の能力開発には大きな役割を果たしたとはいえるが、作品評価を考える上では減点材料とせざるを得ない。また、1曲目の「Honesty」がボサノバ的アレンジになっていたのも、個人的に大きな減点材料。この曲は原曲に忠実にやっていただき、あのもの悲しさを出して欲しかった。ただ、6曲目で見せた力強くやや泥臭い歌唱は、今後の竹井を考えていく上で面白い要素になるのではないだろうか。 今作は、カバー作品としての質に若干の問題はあれど、前作よりはずっと優れていることもあり、また、本人が「楽しんで聞いてもらえたら」といっているように、イージリスニングとして聞くには良作といえるのではないだろうか。またそういったこと関係なく、竹井詩織里という優れたアーティストを愛するものにとって、「今作発表時の竹井」を確実に写し取ったであろう今作を聞くことは、それだけで大きな意味があるように思う。そして、そこにアーティストとしての彼女の無限の可能性を見出すことが出来るだろう。問題は彼女に対するGIZAの扱いである。(2005/01/22) | |||