RYTHEM

 RYTHEM 「ウタタネ」 2004・06・23 85点
話題の同性コーラスデュオ、RYTHEMの1stアルバム。かつての花花やKiroro、男では19や平川地一丁目など、こういった同性デュオは、その音楽性の狭さと、デビューや躍進のきっかけになった曲を一向に越えることができないといった不文律があったせいか、殆ど食指が動くことがなかったのだが・・・。
このRYTHEMは、メロディーとコーラスの重ねに徹底的にこだわっている、という点では上記アーティストらと変わらないものの、それらの錬度や魅力では、大きく引き離しているように思う。民族音楽的素養を感じさせるヒット曲4曲目、カントリー風の曲調とコーラスの美しさと上手さとを存分に感じさせられる2曲目、コーラスの絶え間ない切り替えと合わせが絶妙で、パーカッションサウンドとの融合が見事な8曲目、20世紀初期の喜劇映画のサントラのような9曲目、軽快で明るい曲調が印象的な10曲目、民族音楽的な郷愁を感じる11曲目、クラシックや教会音楽からの影響を感じさせる12曲目、など音楽性の幅広さと安定感といった点で、今までの同系アーティストになかったよさを見せているといえるだろう。IWishとかでもそうだが、ミドルテンポのバラード曲しか魅力を出せないという絶対的な欠点を、この2人はあまり感じさせない。編曲の上手さもあるだろう。また、自然信仰や人間のとりとめない日常における心理を描いた詞も秀逸。特に1〜4曲目は、彼女らの圧倒的な魅力を見せ付けた秀曲である。しかし、5・6・7曲目など、悪くはないものの、少したるい曲があったのが、残念ながらの減点要素となった。ただ、1作目として考えたとき、非常に優れた作品であり、今年を代表する作品だといえよう。だが、2作目以降でどれだけのものを見せられるかが、本当のところの勝負である。今までの同性デュオが越えられなかった壁を是非とも越えて欲しく思う。その可能性は今作で十分に見せてくれた。(2004/07/11)


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