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move 「Operation Overload 7」 | 2001・02・15 | 84点 |
| エイベックスのみならず業界を代表するユーロビート・ダンスミュージックアーティストmoveの3rdアルバム。「イニD」の主題歌である2曲目を始め、卓越したシンセ演奏と優れたサウンド構築、MOTSUのラップらによってもたらされる、壮絶なまでの疾走感と躍動感と、YURIの気だるさやかわいさを感じさせる歌唱や80年代のアイドル歌謡曲の要素も感じる歌メロによる、明るさやもの悲しさとの対比によって生み出される音楽は、聞いていて思わず手や頭を揺さぶらずにはいられない。車を運転していたら、間違いなくアクセルを強くふかしてしまうだろう。 聞いていて、思わず「やりすぎだよ」といいたくなるぐらいまでの徹底した彼らのこだわりを感じるものの、だからといってこの手の音楽が有しがちなくどさややかましさをさほど意識させないのは、曲とアレンジのレベルが高いからであろう。 さらに、当時における彼らの強みであり魅力であるユーロビート・ダンス曲だけではなく、10曲目のようなバラード曲を始め新たな音楽性を提示したことも、今作を考える上ではずせないことであろう。ただ、惜しいかな、中盤にスローテンポの曲がやや固まっているという曲順の問題が、本作の美点たる疾走感と多様性を美点として捉えにくくしてしまっている。前半と後半の怒涛の疾走感溢れる作品の流れを一旦分断してしまっているように思うからだ。もうちょっとスローテンポの曲を散らばして全体の流れを重視するような曲順だったらよかったのではないだろうか。彼らは作品毎に音楽性を変えていき、最近ではかつての面影は全くないものの、今作は在りし日のmoveのよさを存分に堪能することができる秀作であろう。正直この手の音楽は苦手なのだが、今作は楽しんで聞くことができた。 | |||
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move 「Decadance」 | 2003・09・10 | 65点 |
| 以前からの音楽性を捨て、ヘヴィーメタル的な重さや鋭さ、ゴシックメタルにも通ずるドラマティックさや耽美性やプログレシッブ的展開をも見せる音楽へと変貌した、第二期MOVEの始まりを告げる作品。以前までやっていたユーロビート的疾走感と躍動感こそが彼らの魅力と考えている人には、かなり受け入れがたいものだと感じる。私はそういった思い入れもなく、今作のような作風のものでも別にかまわないのでいいのだが・・・。ただ、そういった思いとは関係なく、変革期であるためこの手の音楽になれていないのか、完成度としては低かった。歌とかサウンドとかバックの演奏とか、各々を取り上げていけば結構いいのだが、はっきりいってまとまりに欠け、この段階では単に「うるさくて装飾華麗な音楽」にとどまって、自己満足的感が否めない。YURIのボーカルを殆ど生かしきれていないことも問題だ。(2004/03/14) | |||
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MOVE 「Deep Calm」 | 2004・01・28 | 73点 |
| エイベックスの中堅アーティストMOVEの新作。エイベックスを象徴するようなユーロビート的楽曲にラップとピアノの旋律をのせた、疾走感と躍動感に溢れた以前の音楽性を感じ取ることは全くできない。今作にあるのは、ラウドロックのような重厚感、欧州パワーメタルのような力感、スラッシュメタルのような切れ味、プログレッシブロックのような前衛さ、ゴッシクメタルのような美しさなどである。 屈強で秀逸なサウンドと演奏を持って、様々な音楽を見事に融合させているだけではなく、MOVEならではの絶対要素であるMOTSUのたたみかるかのようなラップと、YURIの無気力で脱力さを感じるボーカルとの対比によって、彼らならではの、彼らにしかなすことの出来ない見事なまでの音楽世界を演出している。正直言ってここまで彼らが芸術性溢れる音楽を見せ付けてくれると思わなかった。かつての音楽性とのあまりの違いにかなり戸惑ったが、これはこれで非常に優れた作品だ。HR・HM専門誌「BURRN」の編集委員である前田氏が絶賛しているのもうなずける。海外アーティストにも決して劣っていない。 ただし、この点にとどめたのは、収録曲が14曲と多く、装飾華麗なアレンジで強靭な曲群の存在とあいまって、作品通して聞き続けるのが非常に辛いということ。また、音楽性が商業的音楽とあまりにかけ離れているが故に、聞き手を選びすぎるということ。私は非常に好きなのだが・・・。1曲1曲はなかなかに凄いので、今後はアルバム通しての色づけができるような曲作りが出来ればいいと思う。(2004/03/06) | |||