Miz

 Miz 「Say It's Forever」 2004・09・22 74点
ビクターが送り出した有力新人Mizの1stアルバム。ディレクターや楽曲製作に関し、スウェーデン人を起用した今作の、流行のラウドロックの要素を取り入れながらも、北欧らしいシャープで哀愁を感じさせる曲の数々は、本場スウェディッシュポップと比較してもなんら劣ってはいない。日本人では決して出すことのできない、洗練された洋楽サウンドである。
歌い手のMizは、まだ荒削りな部分があるのものの、1・2・11といったゴリゴリのラウドロックの曲では、強靭な演奏に負けない強さ。8・12といったバラード曲では伸びやかさと繊細さ。そしてすべての曲において、多くの曲種を遜色なく歌いこなせる器用さとを見せ付けている。それはまさに、90年代に死滅してしまった女性ハードロックボーカリストの醍醐味。その系譜を彼女から感じ取ることができる。
しかし、個々には賞賛すべき要素があったものの、圧倒的な魅力を見せるシングル曲と8曲目のバラードに比べ、それ以外の曲が明らかに聞き劣りするのが残念であった。良くも悪くもムラッけのある「典型的洋楽アルバム」になってしまっているのは、海外人脈を起用したことのマイナス点であろう。
それと、もう一つの問題は、詞中に占める英詞の割合が異常に多いこと。これは大きな減点要素。melody.と同様、日本語を入れる必要性・日本語の魅力というものを全く感じ取ることができないのは、いただけない。今後は、収録曲全体の完成度の底上げを図るとともに、詞に関し、日本語を中心にして要所要所で英語を挿入するか、それともいっそのことすべてを英詞にするかを明確にせねばならないだろう。それが出来たとき、このジャンルにおける第一人者になることも決して無理ではない。
ビクターにはぜひとも、彼女の高い潜在能力を引き出すことに心がけてほしいものだ。(2004/09/23)

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