| 北原愛子 「Message」 | 2005・05・11 | 85点 | |
| 1 思い出にスクワレテモ−album mix− 2 DA DA DA 3 Message 4 冬うらら 5 いつも 6 運命だとか奇跡だとか信じたい気分 7 戻れないあの日 8 Break down 9 Love is blind?! 10 君の笑顔が好きだから 11 あの頃の君でいて 12 Hands up!! | |||
| ジャンル区分 | ポップス ラテンポップ 70年代歌謡 | ||
| 良い点・加点要素 | ビーイング作品ならではのメロディーのよさを感じる 北原の声質 | ||
| 減点要素・注意点 | シングル曲の弱さ 一部曲での詞の詰め込み過ぎ | ||
| ビーイングアーティスト史上最高の美女だと思う北原愛子のオリジナル2作目。先行シングル曲の出来があまりに酷かったので、いくら愛子様信者の私でも今作には全く期待していなかったのだが・・・。これがなかなか出来が良くて驚いてしまった。 小澤主導で「低レベルのデジタルポップ・ロック」に成り下がった前作との決定的な違いは、収録各曲の質が、「抜群」とまでは言わないが、なかなかに高かったこと。それと同等かそれ以上に北原の声質の魅力と曲の魅力がお互いを補完していたことがある。また、収録曲の多くが、北原が得意とする「ラテン音楽風」に仕上げられ、それが北原の瑞々しく爽快な歌唱の魅力を引き出したのも、今作において見過ごせない点であろう。そう、今作にあるのは、「他ジャンル(ここではラテン)と日本的歌謡曲とが見事に融合した完成度の高い曲が、歌い手の魅力を存分に引き出す」、というビーイング音楽の伝統であり、他社との差別化をもたらした美点。そこに音楽的な高尚さ、芸術性、思想的な深さ、風格といったものはなく、「B級」とも言うべき安っぽさやインチキさが漂ってはいるが、しかし、それがもたらした「聞きやすさ」や「なじみやすさ」こそ、実は今のGIZAに求めて止まないものなのである。竹井・菅崎・岸本を除くここ数年のGIZA非作曲アーティスト作品がことごとく駄作・愚作になってしまったのは、「自分たちの売り要素・強みは何だったのか?」を忘れ、何もかもが迷走・暴走したからに他ならない。 今回、シングル曲以上にアルバムオリジナル曲の健闘が光る。その中でも、小松作曲で絶品の哀愁を放つミドルテンポバラードである3曲目。憂いを帯びた北原の歌唱が魅力的な5曲目、これぞビーイングアップテンポの王道といえる6曲目、エスニックな雰囲気と切ない歌唱とが見事な9曲目、上原あずみの曲のような退廃感のある70年代歌謡的な11曲目、やや抑えた歌唱と軽快なサウンドが印象的な12曲目は、個人的な好みを的確に突いた。どん底にも等しい今のGIZAからよもやこのような作品が送り出されるとは・・・、なけなしの良心と地力か? 但し、問題もある。8曲目を始め、やや詞の詰め込み過ぎを一部の曲に感じたのと、アルバムのキー曲にならなければならないシングル曲が弱かったのが痛かった。少なくともシングル曲が前作レベルであったのなら、90点近くは確実であったのに・・・。実にもったいない。 とはいえ、GIZAアーティストならではの魅力を感じとれる好盤。愛子様ファンであるのなら、廃盤にならないうちに何が何でも買っておくべき。(2005/05/19) | |||