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木村カエラ 「KAELA」 | 2004・12・08 | 74点 |
| 「セブンティーン」専属モデルとして有名な木村カエラの1stアルバム。容貌から想像もつかないが、木村自身がギターが趣味で、しかもバンドを率いていたこともあるという経歴もあり、実にロック然とした作品に仕上がっている。 ビートルズやZEPといった洋楽音楽を基盤とし、UKロックやオルタナティブ、パンクロック、メタルなどの影響も感じさせる音楽は、何故か懐古的な雰囲気を感じ取ることができる。ソリッドなギターをはじめとした音の作りをあえてくぐもったようにしたのが、その理由ではないだろうか。またシングル曲や重厚硬軟強弱の付け方が絶妙な収録曲の数々は、いわゆるゴリゴリ系のロックでも穏やかなロックでもない、その両者の間隙をうまく縫った仕上がりになっており、それは木村ならではの個性を特徴づけているといえるだろう。この作りは実に上手い!!。しかしこれらこと以上に今作の個性を決定付けているのは、木村の歌唱そのものにある。 適度に力が抜け、且つモデルの経歴が培ったであろう自己演出の上手さによりもたらされたキュートさが、聞き手にプレッシャーを与えず、ロックの醍醐味である「ノレて」「楽しめて」「爽快で」といった「雰囲気」を作り上げている。本格的な演奏とアマチュア的な歌唱の奇妙な融合〜ロック系の音楽で久々に支持された理由であり、彼女の魅力の核となっている。その核を構成する要素である各曲もよく出来ている。 しかし、高得点にしなかったのには、問題・課題が多いからである。その最たるものは、今作の美点でもある木村の歌唱。シングル曲を聞いている限りではわからなかったのだが、「ミドルテンポ〜ややアップテンポ」のロック曲以外の曲〜5・6・8・10曲目〜などの後半の曲を中心に、音程の不安定さや声量の弱さを露呈してしまったこと。このことが後半の曲の完成度を下げ、勢いを削いでしまったのが大きな減点材料となってしまった。1作目である今作ではまだいいが、ロック系の曲においては、ポップス以上に技術が要求されることもあり、今後もこのまま続くようだと困る。精進に期待したい。(2005/01/06) | |||