| 加藤ミリヤ 「ROSE」 | 2005・10・26 | 64点 | |
| 1.夜空 2.ディア ロンリーガール 3.Don’t stop! 4.Beautiful 5.My life 6.Love me,i love you 7.RIDE wit u 8.永遠の声 9.Never let go 10.I Cry 11.ジョウネツ 12.ROSE 13.STAR 14.ONE DAY~夜空 Remix~ | |||
| ジャンル区分 | R&B 洋楽王道ポップス ヒップホップ | ||
| 良い点・加点要素 | サラッと聴くことができる | ||
| 減点要素・注意点 | 個性が欠如した曲と歌唱 サンプリング手法はあかんでしょ 曲数多い キー曲なし | ||
| 大胆なサンプリングと宇多田に酷似した歌唱(倉木が問題になって何故彼女は問題にならないのだろうか)で話題になった愛知県出身の女子高生アーティストの1stアルバム。 例によって例のごとく、販売店やマスコミ関連で「絶賛」の雨嵐であるが、そういった賞賛文句にふさわしい魅力・実力を持っているかというと・・・。これまた例によって例のごとく実に疑わしい。 上記と矛盾しているようだが、作品としての完成度は高い。歌も結構歌えている。総じて、R&Bや洋楽ポップスの王道とも言うべき曲を高いレベルでやっていると言えるだろう。当初危惧したような「くどい作風」になることもなく、サラッと通して聴けるのも非常にポイントが高い。しかし、その反面、声質・歌唱スタイル・曲・編曲と音楽を構成する基本要素に関し、「加藤ミリヤ」ならではの個性をほとんど感じ取れないのが痛い。過去に先人が築いていった音楽の「高度な再現」にとどまっているのが現状である。よって、具体的な問題点はあまりないが、同時に具体的な賞賛点や特筆すべき点もない。悪くはないが、ただただ耳に残ることなく淡々と楽曲が流れていていく、そういった感想しかない作品なのである。 さらに、なけなしの「個性」と言えるものが、11曲目に象徴される「サンプリング」であるのが、アーティストとしての彼女の致命的な問題であろう。「斬新」とか「イマジネーション」だとかと糊塗した言葉が出てきそうだが、やはりこういったものを「音楽」として認めるのは個人的に大変抵抗がある。血反吐を吐くような努力と苦労によって少しでも自分の音楽を求めていく、これこそがアーティストというものである。安直なサンプリングは単なる甘えでしかない。そのことを彼女も製作陣も所属会社もきちんとわきまえるべきだ。 今作を聴いていて強く思うのは、音楽は「技術が高けりゃいいわけではない」ということである。技術的に未熟な点があっても、他にも欠点があっても、何となくでもいいからその人なりの魅力を見せることのほうが、優れた技術を提示することよりも人々に訴えかけるものが実は大きい。今後、きちんと自らの曲を追及して行かないと、事務所やマスコミからのごり押しや販売店からの売り文句の付与があったとしても、実力者でひしめき、今の日本で最も生存競争が難しい分野のひとつであるJ−R&BやJ−洋楽ポップスシーンにおいて淘汰されるだけだろう。もはや「若さ」だけで売れる時代でもないし・・・。時代錯誤的なケバメイクに終始している点も含め、レコード会社も彼女自身もしっかりと立ち振る舞いや今後のビジョンについて考えたほうがいい。(2005/11/20) | |||