| エイベックス所属であることが信じられないほどの力量とオリジナリティーを有する笹川の1stアルバム。デビューシングルが衝撃的で、アルバムはだめ、という黄金パターンばかりの昨今。彼女はこのパターンと全く無縁のすばらしいアルバムを提示してくれた。賛美歌や北欧民謡、日本やアジアの民族音楽などからの影響を随所に感じ取れはするものの、それらが彼女の卓越した作曲能力により融合させられた曲らは、彼女の飛翔する歌唱との絶大なる相乗効果により、唯一無二の世界を築き上げている。特に壮大な山々や大地を想起させる彼女の歌唱は圧巻。ここ数年に登場したソロアーティストの中でも、音楽的力量の高さは完全に飛びぬけているといえるだろう。路線的にかぶりそうな元ちとせはまったく及んでいない。正直COCCO以来の衝撃であった。曲も全体的に完成度が高く、よくまとまっているのだが、残念ながら曲調と歌唱のパターンが似通っていることが唯一にして最大の課題であろう。通常のアーティストであれば、おそらく気にもならなかっただろうが、彼女のような特徴ある声質ではそうはいかない。今後はこの課題をどう克服していくかが鍵となろう。それを為しえたとき、偉大なアーティストとして名を記す可能性は十二分にある。(2004/01/06) |