I WiSH

・1stアルバム 「伝えたい言葉〜涙の落ちる場所」  ・2ndアルバム 「WISH」
 I WiSH 「伝えたい言葉〜涙の落ちる場所」 2003・10・01 58点
1 明日への扉     2 サマーブリーズにのって(Sweet Palau Mix)        3 さよならの雨
4 風になれっ!      5 ふたつ星       6 UTS−この世界の下で
7 December      8 FlowerII      9 クラスメイト以上…。
10 ☆キラキラ☆      11 光が指す未来へ      12 I
ジャンル区分J−pop ピアノ系バラード
良い点・加点要素特になし
悪い点・減点要素曲調と歌唱の単調さ・未熟さ ミドルテンポの曲以外魅力がない
「明日への扉」で一躍時の人になった川嶋あい率いるI WiSHの1st。しかし、その話題性にたる作品であるとはとてもいうことのできない作品。シングルレビュー時に私が抱いた危惧どおり、よいのはシングル曲だけという結果になった。
2・4・7・9曲目のようなアップテンポの曲を中心に、メロディーが単調で洗練されていないだけでなく、川嶋の歌唱と露骨にあっていないのが、今作の大きな問題の一つであろう。透明感溢れる彼女とメロディーとの兼ね合いを見せるどころか、彼女の歌唱の脆弱さ不器用さばかりを見せてしまっているのは、今作を著しく聞き苦しいものにしてしまっている。さらに問題なのは、十八番であるはずのバラード曲においても、メロディーと川嶋の歌唱の未熟さばかりが目立ってしまっていること。つまりはシングル曲以外に聞き所がないのである。彼女らがメロディーや歌唱の良さ・美しさを売りにしているが故に、このことはまさに致命的。自作アーティストなのに自分の歌唱の良さを引き出す曲を全く書けていない。
ファンの人には悪いが、その話題性、絶賛文句に反し、期待はずれとしか言いようがない。バラード曲以外で彼女の優れた声質を生かすこと、バラード曲の幅を広げること、さらに「明日への扉」を越える曲を作ることが今後の鍵になるかと思うのだが、今作での彼女らの力量から判断するに、それはかなり難しいような気がする。(2005/06/29改稿)
 I WiSH 「WISH」 2005・03・24 50点
1 キミと僕        2 いい日旅立ち       3 Best Friend
4 夏の幻         5 幸せのうた          6 約束の日
7 15の夏          8 SHA−LA−LA        9 I wish
10 Precious days
ジャンル区分J−pop ピアノ系バラード
良い点・加点要素特になし
悪い点・減点要素ワンパターンで質の低い曲が多い 柔軟さと迫力に欠ける歌唱技術  
IWiSHの2作目にして最終作。「あいのり」タイアップ曲であるデビュー曲が大ヒットして、一躍業界の人気者になった彼らであるが、何故2作だけで解散になったのか。川嶋のソロ活動との区別がつかない戦略の愚かさなどがその理由とされてはいるが、この作品を聞いてそういった点よりも、「彼らの楽曲製作能力と川嶋の歌唱に問題があったから」という実に単純明快な点にあると確信した。川嶋のソロ活動の問題なくしても、彼らは「今作」で終わったと思う。ファンにとっては思い出となる作品であるのは重々承知であるが、個人的に聞いていて辛い作品であった。こう考えるのには、いくつかの問題と不幸とがあるからである。

1・作曲能力のなさ。デビュー曲である「明日への扉」こそよかったが、それ以降に発表された、特にアルバムオリジナル曲は、この曲を越える・匹敵するどころか「青臭さと愚直さ」しか出せていない「ワンパターンの凡ミドルテンポバラード曲」のオンパレード。今作においても、3・5・7・8などがその象徴で、聞いていてどれがどの曲かの区別が正直つかないでいる。2・歌い手川嶋あいの能力のなさ。曲そのものも問題だが、それに拍車をかけているのが川嶋の歌唱であろう。ミディアムテンポのバラード曲以外殆ど歌いこなせず、且つ得意で強みであるはずのバラード曲においてさえも、高音部分の弱さと未熟な表現ばかりが目立つ彼女の歌唱は、曲に均質感を与えてしまい、高いとはいえない曲の質をより下げてしまったように思う。さらに、彼女の書く幼すぎて深みに欠ける詞もこの問題をさらに深めてしまったのではないだろうか。3・同系統の実力者の登場。脆弱さや未熟さがあっても、2002年から始まった癒し系ブーム初期においては、彼らの魅力は業界でも目立っていた。しかし、自らが強化したこのブームの成熟において、彼らよりよい曲・よい歌唱を見せるアーティストが数多く出てきてしまったのも、彼らの不幸であった。R&Bと並び、日本の音楽シーンにおいて最も実力者でひしめくようになったこの手のジャンル。「ピュアさと繊細さ、親しみやすさ」といった優等生過ぎる要素だけが売りの彼らが時代の推移と共に埋没していったのも、ある意味当然の流れとしか言いようがない。4・戦略の愚かさ。そして、とどめがこれであろう。ソロ活動や路上ライブなどと色気を出さずに、IWiSHとして曲の完成度と歌唱技術を高めるべく精進させるべきであった。彼らの活動の不振や最も大事な「曲の質」が低くなってしまったのには、「あいのり」で話題になったときに、業界やマスコミが何かにつけ彼女を必要以上に持ち上げてしまったのと、川嶋自身が路上ライブに拘りすぎたのがあろう。つまりは、自らが躍進した要素で自らを見事につぶしてしまったわけである。
IWiSHは解散し、ボーカルである川嶋のソロ活動が本格化することになったわけだが、IWiSHで見せてしまった問題の克服なくして、ソロ川嶋の成功もないだろう。(2005/05/28)


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