石川知亜紀

石川知亜紀

 石川知亜紀 「Inner Garden」 2003・12・03 80点
See−Sawのボーカル石川知亜紀初のソロアルバム。See−Sawで聞くことのできる劇的さや壮大さを有した音楽とは違い、ゴスペル的な荘厳さやヒーリングミュージックとしての色合いを感じ取ることができるのが特徴だ。アコースティックギターや卓越したコーラス、効果的なシンセの活用を主軸とした石川の曲らは、朝露にぬれる早朝の森林にたたずんでいるが如くの、すがすがしさや穏やかさ、美しさとを有しているといえよう。しかし、最も評価すべきはこれら要素を生み出す最たる要因となっている石川の歌唱。昨今やたらと声を張り上げ熱唱することが歌の上手さといわんばかり、またはそういった歌い方しかできない歌い手が多い中、彼女の抑え目でありながらも多彩な表現と心地よさとを見せ付ける歌唱は、貴重といっていいだろう。いぶし銀の上手さである。心地よさや美しさを有する音楽、ひたすら穏やかな音楽を聞きたい人にとって、今作はまさにうってつけのものといえよう。但し、それが故に音楽に刺激を求める人にとっては、逆に聞くのがつらい作品にもなると思う。同系統の曲が多いのもそのことに繋がる。ここら辺をどう捉えるかが、今作の評価を分ける重要なポイントとなろう。「EDEN」「Like an angel」「雨の日に恋をした」は必聴もの。極上の「癒し」がここにある。(2004/04/12)



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