林明日香

 林明日香 「咲」 2003・05・21 70点
大型新人林明日香の1stであるが、期待や話題性とは裏腹に、いたって凡な出来であったと思う。子供離れした歌唱技術はたいしたものであるが、若さ故から来る力強さだけが目立つ一本調子の歌唱は、聞いていてくどさを拭えない。彼女のような声質ならなおさらだろう。個人的に彼女の歌唱にはあまり魅力を感じない。それ以上に、悪くはないものの楽曲の単調さはさらに耳についた。残念ながらこのことが作品の評価を下げた要因である。
これら中でも、「小さきもの」や「つゆくさ」はましであったのだが、これらのような曲ばかりでアルバムを作るわけにはいかないことからも、彼女の今後の戦略はかなり難しいものがあろう。このアルバムのような調子でいくと、彼女の先行きはかなり厳しいものになると思う。いい作品なんだけどね。(2003/06/25改稿)
 林明日香 「初戀」  2004・07・14 64点
ローティーン歌姫を代表する存在林明日香の2nd。個性的な声質と歌いまわしと、年齢にそぐわない歌唱技術とが世間から高く評価を受けているが・・・。年と経験を経たことから、今作には期待していたのだが、その思いは叶わなかったといえる。彼女は元ちとせほどではないものの、歌い手としての個性が強すぎるあまり、著しく柔軟性がかけるということと、それ以上にその声質にぴったりとはまる曲の少なさということが、常に問題として付きまとう。残念ながらこの作品においても、当初から懸念しているこのことに対し、進歩がなかった。カフェサウンド的な要素のある5曲目などは、かつてにはなかった試みといえるが、さっぱりあっているとは思えず、彼女の歌唱のマイナス面を一層浮き立たせてしまっただけ。見事に玉砕した。結局作品を通して、「凛の国」とか「花結び」といった前作「Ake−Kaze」のような力強く壮大なミドルテンポの曲以外、終始歌唱の単調さと暑苦しさばかりが目立ってしまい、曲に対してどうのこうのとコメントするまでには至らない。申し訳ないが、このことこそが彼女の歌い手としての問題を示しているように思えてならない。彼女の歌唱を生かすような曲ばかりでアルバムを構成することは不可能だし、かといって新機軸を出してもあまり効果がない。彼女の歌い手としての致命的問題である。個人的に今後は多様化路線を目指さずに、日本の民族音楽や童謡の要素を感じさせる曲のみに絞り込んだほうがいいように思う。でないと、彼女の歌唱がたまらなく好きといった熱心なファン以外、支持されないようになるだろう。とにかく彼女の声を聞いているのが好きな人しかお勧めできない作品である。(2004/07/15)


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