元ちとせ

 元ちとせ 「コトノハ」 2001・08・01 40点
メジャーデビュー前の作品を集めたミニアルバム。HMVやヤフーのレビューでは、絶賛の嵐といった評価だが、個人的にはこの点が限界かと・・・。まあ、相性の問題もあるので何なんですが、やはりこの人を高く評価することができない。やはりそうなってしまう要因は、歌と演奏・歌と曲調とがかみ合っておらず、すべてにおいて歌が浮きすぎということと、有力製作陣が作っているはずの曲なのに、聞いていて眠くなってくるぐらいに緊張感に欠けるということがある。その代表的なのが「竜宮の使い」。この曲は各所でものすごい賞賛を受けているが、やたらと間延びしたサビのみならず、終始抑揚に欠けた展開を前に、聞いていて頭を抱えてしまう。それと奄美や沖縄の伝統音楽に根ざした曲をやっているのはいいのだが、申し訳ないのだけど、曲の質も合わせ、「ハイヌミカゼ」のレビューでも記しているように、各々の要素で彼女より魅力を出せる人はいると思っている。元の声並びに歌いまわしは際立って特徴的であるものの、それを売り要素として前面に押し出すに、この作品並びにそれ以降の作品でも相当に無理がある。歌・詞・サウンド・曲調といったすべての要素が一体となって、また作品収録曲全体をもって聞き手を引き込む魅力を提示し、且つそうなるように歌い手と作り手がとことん突き詰めていくことが必要だと私は考える。それが出来ない限り、かなり酷い言い方になるけど、個人的に評価対象(60点以上)アーティストになることはない。(2004/05/05)
hajimetitose.jpg  元ちとせ 「ハイヌミカゼ」 2002・07・10 40点
話題になったし、売れに売れた作品ですが、個人的にはこれ以上の点はつけれません、はい。この作品というか元ちとせの根本的な問題として、歌唱があまりに一本調子過ぎるということ。この歌い方しかできないのか、周りの人間がそうさしているのかは不明だが、はっきりいってCDを適当に流し聞きしていても聞き続けるのは辛い。何も一本調子の歌唱が必ずしもだめだというわけではない。ただそれは歌い手の声質や楽曲によって決まるものである。しかし、彼女の超個性的な声質では明らかに問題であろう。
そしてもう一つ。彼女の特徴を引き出してない各曲のレベルも問題である。奄美や南西諸島の民族音楽路線を中心で行きたいのはわかるが、正直、この程度では、例えばリンケンバンドやしゃんしゃん台風や石嶺聡子や喜納庄吉など昔から本職でやっているアーティストの方がずっと上である。彼女の先行きはまさにいばらの道といえよう。
 元ちとせ 「ノマドソウル」 2003・09・03 60点
2ndアルバム。製作陣が大変豪華になり音楽性の幅も格段に広がった。沖縄路線がかなり希薄になりモンゴルや中近東の音楽を意識した普遍的ワールドミュージックへの変化は、まさにその象徴であろう。しかし、それが作品の完成度をあげる上で効果をあげているかというと、?といわざるを得ない所がある。それは、曲が多様化していても、歌っている元の歌唱があいかわらずどの曲でも同じであり、曲の雰囲気を壊していると感じるからだ。曲も単調で退屈さを否めない。シングル曲をはじめ、サビ以外にこれといった魅力を見出せないのは前作と変わらない悪しき特徴だ。各音楽紙では大絶賛の嵐であったが、個人的には非常に退屈で聞くのが辛い作品。根本的な解決は彼女の得意な声質を生かす曲を与えることがポイントなのだが、以前から指摘しているようにそれは相当に難しいと感じる。ワールドミュージックでも沖縄音楽でも彼女より魅力ある歌い手も出てきていることからこの問題はより切実さを増すように思う。(2003/10/31)


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