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Crystal Kay 「4real」 | 2003・11・27 | 84点 |
| 失礼ながら、その如何にもという外見から、ごりごりのR&B的作風かと思いきや、どちらかというと初期の宇多田に近い高度なポップ性とR&Bが融合したものであった。とはいえ、宇多田よりは本格路線に傾倒している。倉木や菅崎とは違い、育ちや本人の類まれな音楽センス、特に適度な重みを有しながらも伸びやかさを有する声質、ならびに優れた歌唱技術、そしてリズムセンスによって、「通」の人もうならせる優れた作品に仕上がっているといえよう。このかっこよさは日本人ではなかなか出せない。くどさやしつこさを拭えないR&Bをいかにして聞かすのか、という問いに対し、倉木が出した答えとは別のものを見せてくれたように思う。R&Bが苦手な私でもすんなり聞くことができた。正直おどろきましたよ。ただ、あえて難を挙げるとバラード曲がややくどかったのと、4・5曲目あたりと終盤にややダレた感が否めなかったことか。しかし、それを差し引いても、本作が優れた作品であることは間違いない。正直聞かず嫌いであったが、彼女はもっと評価されてしかるべきであると今作を聞いて感じさせられた。(2004/01/02) | |||
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Crystal Kay 「Crystal Style」 | 2005・03・02 | 80点 |
| 自身の活動5周年の集大成ともいえるベストアルバム発表後初のアルバムとなる5作目。アルバム名が示すように、自身の音楽を新たに突き詰めた挑戦的な作品に仕上がった。鋭さとノリのよさを感じさせてくれるギター主軸の1曲目、インド音楽の要素を感じさせる2曲目、ラップナンバーである11曲目などから、そのことがよくわかる。 今作を通して感じ取れるのは、リズムに対する果敢な追及。曲ごとに、歌唱が多才な表情を見せつつ、精力的に取り組んだラップ・バックコーラス・シャウトなどなどで、リズムマシンのように正確且つ豪快なノリを放出しているのはお見事と言うほかない。他にはない彼女ならではの「クリスタルスタイル」であろう。歌唱技術、表現の上手さ、そして天性のリズム感のよさをここまで高いレベルで兼ねそろえた歌い手は、今の邦楽同系列アーティストの中でもいないのではないだろうか。さらに、ライバルである海外育ち邦楽アーティストにありがちな「日本語の下手さ」がないのも、彼女をこの手のジャンルにおいて、他者と一線を隔した存在にしているように思う。 彼女の歌唱力だけでなく、彼女の魅力を引き出し、守り立てる曲も、王道バラードである「Kiss」を始め質が高い。所属会社やバックアップアーティストの、彼女に対する力の入れようを見て取れる。そこには、「本場のをマネしてとりあえず歌っています」とか、「ま、邦楽にしては上出来だね」的な要素は微塵もない。 但し、こういった絶賛の文面と反し点数を抑えたのは、「リズム重視」で作られた今作の特性上、ぶっ通しで聞いていると、どうしても「くどさ」が否めないという問題があるからである。「作品に統一感を与えた」「意欲的な挑戦」と好意的に解釈できる点が、もともと少ししつこめの歌唱・声質との相乗効果によってこの問題を生み出してしまったのは、個人的にやや残念だった。できれば、4・13曲目あたりのさわやかな洋楽曲をもう少し盛り込むか、曲数を1・2曲程度減らした方がよかったように思う。それと、4・5曲目、12・13曲目とバラード曲が連続して続く曲順も疑問。 とはいえ、歌・曲・編曲など総合的に優れた作品である。管理人のようなメロディー嗜好でもない限り、または、本場の洋楽R&Bが好きな人であれば、安心して聞くことのできる確かな一品。 日本でもかなり層が厚くなってきているこの手のジャンルにおいて、彼女は他者より一歩先んじたように思う。(2005/04/02) | |||