| 上木彩矢 「CONSTELLATION」 | 2005・05・25 | 87点 | |
| 1 ・19 -since i was born- 2 ・☆☆シュビドゥビバ☆☆ 3・ Because I close to you 4 ・Always 5・ A constellation 6 ・Honey? 7・ I my super man | |||
| ジャンル区分 | アブリルからの影響を感じさせるハードロック ラウドロック パンクロック | ||
| 良い点・加点要素 | アブリルの猿真似に終わらない、力強さとかわいさとを見せる優れた歌唱 | ||
| 悪い点・減点要素 | 音質が悪く歌も演奏もこもってしまっている。音そのものもショボイ | ||
| GIZA初の「本格的」ラウドロックシンガーとも言うべき上木彩矢のインディーズアルバム。かねてより、巷で評判になっていた歌唱力やハードな音楽性に期待していたのだが・・・。 ジャケが象徴するように、アブリルがやっているようなハードロック・ラウドロック曲が中心の構成となっている。しかし、ジャケは露骨にパクリだが、音楽に関しては一概にそうとは言えない。逆にアブリルなどとは違った魅力も見せていると言える。まず、2・7曲目などを始め、本家アブリルやその他ラウドロック勢らと比べると、曲調も演奏もやや丸めで切迫した感がない。代わりに、上木の小悪魔チックなかわいさを反映しているのが興味深い。そしてもう一つ。上木の歌唱の上手さと魅力とがある。 アブリルと比べると、声に「キンキン」した感がない。「矢井田瞳+hitomi÷2」的な声質やスタイルをやや抑え目に駆使した歌唱は、3・5のような歌中心の哀愁バラードでも、2・6・7のような痛快な曲でも見事に映えている。各曲および、曲内における押し引きの上手さがもたらした表現力の巧みさは天性のものだろう。等身大の葛藤や愛を綴った詞をよく表現できている。本当に上手い!! 収録各曲に関しても、タイトル曲であり、今作のハイライトである5曲目を筆頭に非常に完成度が高い。それが上木の類稀な歌唱技術と反骨精神溢れた詞と合わさることにより、ロック、ハードロックならではの力強さと構築美、そして激情と存分に堪能することが出来る。が・・・。 文句なしにすばらしい作品なのだが、大台に乗せなかったのは音質の悪さがあったからだ。 どうせ限定発売のインディーズ盤だから、ということで手を抜いたのか、それとも切迫したGIZAの財政事情による制作費のカットが影響したのかわからないが(たぶん、両方だと思うけど)、フィルターがかかったように音がこもってしまっているのは、いただけない。上木の歌唱の迫力をあからさまに奪いさっている。また、全体的に音が薄いというか安っぽく、演奏に迫力や厚みを感じないのも残念。今作を聞いた後にアブリルの「UNDER MY SKIN」を聞くと、そのあまりの音質の差に気持ちが沈んでしまう・・・。最高レベルとまでは言わないが、せめて「並」の音質であれば、5点は点数を上げたであろう。つまらない事情で良作になり損ねたと言える。実にもったいない、実に歯がゆい。今作の音質の悪さを埋め合わせるに足る、「優れたオーディオシステムを大音量で使用できる環境」か、「高価なヘッドフォン」があればいいのだが、そうでなければ5〜10点引いた点数と捉えていただいた方がいい。 いいところが多かっただけに音質面への不満が終始尾を引いたが、ハードロック好きの方なら迷わず抑えていただきたい作品。 それにしても、曲もまずまずで抜群の歌唱力を持つ上木の作品をインディーズリリースに留めたことや、音質の悪さを見るに、GIZAの戦略の不可解さを感じずにはいられない。金の使い方と力の入れ方を明らかに間違えている。 今後は彼女の資質の高さにふさわしい良曲と製作環境を与えてほしい。また、アブリルの2ndアルバムのように、深化したロック・ハードロックを目指してもらえたら・・・。(2005/06/10) | |||