| COCCO 「ブーゲンビリア」 | 1997・05・21 | 80点 | |
| 1990年代はおろか、日本が生み出した最高の天才アーティストの一人、COCCOの記念すべきデビューアルバム。COCCOの作品中、最も激情に満ち満ちた壮絶なまでの音楽世界を持って聞き手の心を強烈に締め付け、切り裂く。楽曲の完成度は荒く、歌唱も未熟な点が多々ある。しかし、そういった評価やここで付けた点数など全く問題にしない圧倒的な魅力を有している。1曲目「首」はそのことを象徴しているといえよう。この曲を聞いたとき体に震えが走った。彼女のような論評無用問答無用の絶対的力を持った音楽を作れる人は、21世紀になったいまでは、殆ど見受けられなくなった。COCCOのファンである人は当然として、そうでない人も、特に最近の乱発されがちな楽曲にうんざりしている人は一度聞いてみるべき作品であると思う。(2003/08/02) | |||
| COCCO 「クムイウタ」 | 1998・08・21 | 92点 | |
| COCCOの2nd。ファンの間では最高傑作のと言われている作品だ。それに違わない名盤といえよう。この作品には人間の有する喜怒哀楽、そして女性音楽史を見ても彼女にしか出すことのできない、狂気と残酷性。そして同時に、それに反する温かみと自愛の心というものを作品の楽曲を通して強烈なまでに意識させられる。「濡れた揺籠」「あなたへの月」「うたかた」「Raining」などの楽曲は、聞いていて背筋がゾクゾクするほどであり、聴き手に強烈な心的圧力を与える。楽曲の完成度もおおむね文句の付け所がないほどに高いのであるが、残念なのは、6・10の童話的世界を体現した楽曲にイマイチ魅力を感じなかったことにある。それさえなければ、95点以上をつけたのであるが。しかし、そういった点を差し引いても、このアルバムの有する圧倒的な迫力と魅力とは壮絶としか言いようがないものがある。「COCCOの前にCOCCOなし、COCCOの後にもCOCCOなし」を象徴する作品といえよう。(2003/08/13) | |||
| COCCO 「サングローズ」 | 2001・4・18 | 70点 | |
| 天才COCCOのオリジナルでは最後の作品。この作品では、深みと温かみに溢れた楽曲が大半を占めたことがあり、かつての作品のような、他者を寄せ付けず、聴き手を圧殺する凄みや切れ味、狂気性や残虐性、彼女の情念ほとばしる歌唱というものを感じ取ることができなかったのが残念である。個人的に彼女の醍醐味というものはこれら点に尽きると思うので、物足りなさが否めなかった。よってこの点に。しかしそれでも彼女が最高最強のアーティストということになんら変わりはない。Mステで披露された「焼け野が原」は名曲中の名曲。彼女のアーティストとしての天性の才能と、唯一無二さを象徴する楽曲であろう。彼女のようなアーティストが出てくることは決してないだろう。(2003/08/14) | |||