笠原弘子

 笠原弘子 「Semi Precious Stone」 1990・10・25 95点
1.青空のオレンジ    2.Good Morning Pie
3.エスケイプ      4.眠らない夜の夢
5.雨音はショパンの調べ’90     6 .9月のためいき
7.天球儀の涙       8.僕はいつでもLONELINESS
9.AIR MAIL       10.渋谷北口ラプソディー
ジャンル区分J−pop
良い点・加点要素人気声優の肩書きにふさわし声質の魅力 捨て曲なしの完成度の高さ
悪い点・減点要素松任谷由実のカバーである5曲目は技術的にちときつかったか
人気・実力共にトップクラスである声優笠原弘子の3rdアルバム。現在における、いわゆる声優歌手という存在が注目されるようになったのには、彼女の歌手としての活躍によるところが大きいと思う。ガールポップ全盛期が始まる前から既に歌手活動をしていた彼女の初期の作品である今作。声優としてファンだったという安直な理由で買ってしまったのだが、その出来のよさにはまってしまった。
全編を通して、彼女の優れた声質を生かした古きよき良質なポップソングが満載。当時まだ20歳ということもあり技術的には未熟極まりないが、逆にその点が胸キュン的楽曲世界の構築、特に3・7・8バラード曲などで胸を締め付けられる魅力の原動力となっている。7曲目の「天球儀の涙」は飽きることのない名バラード。もう15年間聞いているが今なおこみ上げてくるものがある。それ以外にも殆どケチのつけようのない優れた楽曲ばかり。
しかし、これら美点もさることながら、今作で最も評価すべき点は、彼女の声優としての人気に頼ったつくりや安易なアニソンにせず、通常ポップスの領域においてメジャー音楽界と勝負したことであろう。結局業界や一般購入層からの認知を得ることはなかったものの、この年に発売された様々な作品の中でも完成度は屈指であると私は思っている。(2005/05/04改稿)


戻る
名盤紹介一覧に戻る


エンタメ問答に戻る



バツ丸のヲタク拝見に戻る