Do As Infinity

Do As Infinity

 Do As Infinity 「BREAK OF DAWN」 2000・03・23 98点
1 BREAK OF DAWN      2 Standing on the hill      3 Oasis
4 Another         5 心の地図          6 Heart
7 Raven         8 Welcome!        9 Painful
10 Tangerine Dream       11 Yesterday & Today
ジャンル区分ロック ハードロック プログレッシブロック
良い点・加点要素後期ZEPに通ずる高尚で実験的且つ完成度の高い楽曲群
悪い点・減点要素特になし
浜崎あゆみの名曲の作曲者で御馴染み、長尾大率いるDo As Infinityのデビューアルバムにして、日本のグループアーティスト史上に残る屈指の名盤。
派手な打ち込みサウンドを用いたお軽い曲を大量生産していたエイベックスにおいて、彼らが今作で示したバンドサウンドや生楽器主軸の音楽は、異色中の異色と言っていいだろう。今をおいても、今作が「エイベックス作品」であるとは思っていない。
落ち着いた打楽器の演奏と伴の気だるい歌唱、及び途中から見せるハードロック的な盛り上がりが秀逸な1曲目、上品で哀愁漂うロック曲である3曲目、艶っぽい伴の歌唱とストリングスが冴え渡る4曲目、シタールの挿入による中近東の民族音楽の雰囲気と伴の気品溢れる歌唱が絶品の名曲6曲目、男性ラップとメロディアスな展開が織り成す変則さがプログレ的前衛さを生み出している9曲目、絶品バラードである最終2曲・・・。そのどれもが商業音楽としての聞きやすさを有しながらも、決して安易で安っぽい感じはなく、そこに格調の高さや芸術性、すさまじいスケール感すら見出せるのは、今作で最も評価すべき点である。その楽曲の幅広さと完成度、そして実験的精神は、かの伝説のロックバンド「レッドツェッペリン(ZEP)」〜特に中期から後期〜を思い出してしまったほどだ(3人ともZEPファン)。今までの日本にはなかった独特の音楽世界と言っても、言い過ぎではないと思う。
作曲家・プロデューサーとして圧倒的な技量を見せる長尾、いぶし銀のギターを奏でる大渡、そして技術的な未熟さを補って余りある「華やかさ」を見せ、曲の持つ高尚さをさらに高めた伴の歌唱・・・。素晴らしき音楽の才能に恵まれたメンバーの魅力が如何なく発揮された今作に隙はない。ZEPと同様、「ロックの持つ無限の可能性」〜しかも当時にはないテクノロジーを用いて〜を示した史上稀にみる名盤だといえるだろう。「Oasis」「Heart」はDAIのみならずエイベックスを代表する屈指の名曲。一度は耳にして欲しい。

追記:
今作を初めて聞いたとき、「日本にもこんな凄いグループがいるのか」と心からショックを受けた。そして彼らは自分にとって、心の中に刻まれるべき「伝説のアーティスト」としての道を歩んでいくと当時は本気で考えていたのだが・・・。しかし、今作以降、彼らは一番流れて欲しくなかったポップ路線をひたはしることとなり、魅力であった芸術性や孤高性、実験的精神を失くしていく。彼らと方法論は違えど、「従来のJポップと一線を隔した高尚な音楽を追求していく」という面でガーネットクロウと共通するものを感じていたのだが、活動5年を経た今、それぞれがたどった道筋と結論は全くの別物になってしまった。ここ数年の音楽シーンにおける女性ボーカルグループ失墜の理由に、このDAIの存在があろう。(2005/06/17改稿)


戻る
名盤紹介一覧に戻る


エンタメ問答に戻る



バツ丸のヲタク拝見に戻る